個性的な味わいのクラフトジン、数ある銘柄の中でおすすめは?
https://antenna.jp/articles/3307813
世間はクラフト飲料ブーム。
クラフトビールからクラフトバーボン、はたまたクラフトコーヒーなんてものも。
そこかしこで「クラフト」の名を冠したお酒を目にするようになりました。
じゃあ、クラフトのジンってどんな味がするの?
ということで、今回はクラフトジンのオススメの銘柄を語っていこうかと思います。
そもそもスタンダードのジンもあんまりよく知らない、という方にはまずこちら↓
クラフトジンのオススメ銘柄
クラフトジンは職人のこだわりが色濃く出たお酒。
数あるクラフトジンの中に、きっと気にいる銘柄があるはずです。
気になったものから、試してみてください。
タンカレーNo.10
メジャーなジンの1つであるタンカレーのプレミアム版が、このタンカレーNo.10。
通常のタンカレーと比べると、口当たりと香りの抜け感に大きな差があります。
味わいに癖がなく万人受けする味なので、プレミアムジンの入門用として、まずはこの銘柄から試してみるのもいいかと思います。
私のオススメの飲み方はジントニック。
特にシュウェップスのトニックウォーターと合わせたものがオススメです。
詳しくは、タンカレーNo.10の個別レビュー記事にて↓
スターオブボンベイ
こちらも有名なジンであるボンベイサファイアのプレミアム版。
通常版と同じく、青を基調としたボトルのデザインが格好いいですね。
ノーマルのボンベイサファイアよりも多くのボタニカルを蒸留時に使用しており、複雑な香りとスムースな飲み口が特徴的です。
ここまで香り高い仕上がりになっていると、じっくり香りに浸るためにストレートで飲むのもいいですね。
もちろんジントニックでも美味しく頂けます。
個人的なオススメはウィルキンソンのトニックウォーターを使い、炭酸水も少量入れたジンソニックでの飲み方。
甘みは抑えられ、スッキリとした後味と共にボタニカルの香りに浸ることができます。
No.3 ロンドンドライジン
鍵のレリーフが埋め込まれた、深緑のボトルが印象的な一本。
無骨なイメージが漂うボトルデザインですが、味の方もかなり無骨さを感じる仕上がりとなっています。
このNo.3はボタニカルの種類を厳選し、ジュニパーベリーの風味を感じやすいよう設計されています。
ドライジンらしいスタンダードな風味ですが、苦味が強めで力強い印象。
基本を最大限まで洗練させたジンといった表現がよく似合います。
力強い風味のこのジンは、冷凍してストレートで飲むか、ドライマティーニで嗜むのがオススメです。
また、ジントニックにしても重厚でなかなか面白い味になります。
合わせるトニックウォーターは悩むところですが、私はウィルキンソンで作るものが好みです。
ボタニック プレミアムジン
正方形のボトル、前面にある大仏の顔のようなデザイン…。
ボトルを見ただけで、只者ではない雰囲気を感じさせますが、ボタニックはそのインパクトにも負けない味わいを持っています。
このジンは特殊なボタニカルを使用しているのが特徴。
ジュニパーベリー、カルダモンといった定番の香草の他にブッダズハンドという果実を使っており、柑橘系の香りが非常に際立った仕上がりとなっています。
ちなみに私がこのジンを知ったのは、とある一軒のバーがキッカケです。
色々なジンで飲み比べをするほどジントニックが好き、という事をバーテンダーさんに伝えたところ、
「じゃあ、今まで飲んだどのジントニックよりも美味しいジントニックを出して見せましょう」
と自信満々で提供してくれたのが、ボタニックを使ったジントニック。
飲んでみると苦味と酸味、甘みのバランスが非常に良く、独特の香りがとても心地良い…。
「確かにこのジントニックは唯一無二だ。」と確信を持って言える味わいでした。
ちなみにそのお店ではトニックウォーターはフィーバーツリーを使用していましたね。
私もボタニックを使ってジントニックを作るときは、少し奮発してフィーバーツリーを使います!
ストレートで飲んでもまろやかで非常に美味しいジンです。
希少なので、手元にあっても怖くてめったに手をつけないのですが…。
季の美 京都ドライジン
クラフトジン界で今話題のジンです。
発売は2016年秋、蒸留所はなんと日本の京都。
これだけでも話題性抜群なのですが、面白いのはその原料。
ベースにライススピリッツ、ボタニカルに玉露、柚子、山椒、ヒノキなどを使い、ジンに和のエッセンスを加えるという挑戦的な製法を取り入れています。
ストレートで飲むと、口当たりはスムースでフルーティー。
アルコールの当たりも優しく、45度という度数も忘れてスイスイ飲めてしまいます。
ジントニックにすると柚子のさわやかな香りが際立ち、体にスッと染み渡るような優しい仕上がりとなります。
その味わいは、ライムを入れずともバランスが取れているほどです。
レビューするにあたり、色々なトニックウォーターとの組み合わせを試してみました。
ですが、どれを使っても「非常に美味しい」以外の感想が出ないという、半ば語彙が吹っ飛んだ状態になってしまいました(笑)
なので、ジントニックを作る際はお好みのトニックウォーターを使うのがいいかと思います。
それほどまでに完成度の高い一本。
ジンが好きだという方には、ぜひ飲んでみてもらいたいですね。
季の美については、別記事で詳しく解説してあります。
このジンが気になった方は、ぜひ一度目を通していただきたいです。
ニッカ カフェジン
続いて日本のジンをもう1つ紹介します。
ニッカウイスキーが販売する異色のジン、「ニッカ カフェジン」です。
2017年から販売が開始されたジンなのですが、早くも話題となっている1本です。
特徴は、穀物由来の甘み、まろやかで力強いボディ。
そしてなんといっても、鮮烈な山椒の風味です。
山椒とジュニパーの風味がマッチするの?と思うかもしれませんが、意外にもよくマッチします。
スタンダードレシピに使うと、個性的な味わいに。
創作カクテルのベースとしてもおすすめですよ。
詳しい特徴、色々なカクテルを作ってみての感想などはこちら。
スパイシーな風味は人を選びそうですが、ハマる人は強烈にハマっちゃうでしょうね!
ヘンドリックスジン
お次はスコットランド製のプレミアムジン、ヘンドリックスジンです。
製造に使用しているボタニカルが特徴的で、ジュニパーベリーやレモンピールといった定番のものに加え、キュウリと薔薇の花びらのエキスが使用されています。
そのため、味の方は爽やかで清々しさを感じる仕上がりとなっています。
見渡す限りの草原に寝転んで深呼吸をするような、そんな気分にさせてくれるジンです。
飲み方としてはジントニックがオススメ。
ヘンドリックスが持つ若草のような爽やかな香りは、ジントニックにすることで際立ち、爽快感溢れる味となります。
詳しい話については個別記事にまとめてありますので、こちらもぜひ目を通してみてください!
モンキー47ドライジン
次に紹介するのはドイツ製のクラフトジン、モンキー47ドライジンです。
私は初めてこのジンを口にした時に、思わず「おおっ」と声を上げてしまいました。
口当たりはまろやか。
スパーシーで上品な甘さを感じ、その後に複雑な香りが一斉に押し寄せてきます。
スタンダードなジンであれば、「柑橘の風味が~」だとか「ジュニパーのピリッとした香りが~」などと、具体的に味を例えることができます。
ですが、このジンはあまりにも香りの情報量が多いため、その風味を何かに例えるのが難しいとさえ感じてしまいました。
これは、蒸留所のあるブラックフォレストの豊かな自然の中で育まれた、47種ものボタニカルを香り付けに使っているためです。
その香りを紐解いて真価を味わうためには、シングルモルトのウイスキーをじっくりと飲み進めるかのごとく、長い時間が必要であると私は思います。
飲み方としてはその香りを十二分に堪能できるストレート、またはロックがオススメ。
こちらの銘柄も詳しい情報は個別記事にまとめてあるので、興味を引かれた方は読んでみてほしいと思います。
ジーヴァイン フロレゾン
ジーヴァインフロレゾンはフランス製のクラフトジンです。
通常、ジンには穀物由来のスピリッツが使用されますが、このジンの原料となるのはなんとユニ・ブランという白ブドウ。
これは白ワインの製造などに使われる品種です。
このジンを口にすると、まずグラスに顔を近づけたときの香り立ちに驚きます。
その香りはまさにマスカットのような瑞々しい香り。
味のほうも素晴らしく、口に含むとフルーティで澄んだ甘さと芳醇な香りが駆け巡ります。
ジュニパーは優しく香り、これがリキュールではなくジンだと確かに感じられる…。
まさにクラフトジンでしか味わえない、他に類を見ない体験ができる一本です。
味に癖が無くスムースな飲み口なので、さまざまなカクテルベースとして使うのがオススメです。
そのフルーティでリッチな味と香りはカクテルに個性を与えてくれます。
この銘柄についても個別記事で詳しく解説してありますので、こちらもあわせてどうぞ!
コーヴァルジン
アメリカにおける、マイクロディスティラリー(小規模な蒸留所)の先駆けともいえる、コーヴァル蒸留所が作るクラフトジンです。
この蒸留所からは、2つのジンがリリースされています。
コーヴァルドライジンと、コーヴァルバレルドジンです。
コーヴァルドライジンの方は、都会的なイメージの洗練された味わいが特徴。
アタックが独特で、乳酸菌飲料のようなミルキーな風味も感じます。
コーヴァルバレルドジンは、なんと珍しい樽熟成のジンです。
こちらは木々の清々しい香りと、ジンの香りの調和が素晴らしいです。
どちらも今までに飲んだ事のない、個性的な味わいですね。
このジンについての詳しいレビューは別記事にて。
オススメの飲み方についても解説しています。
ザ・ボタニスト
ウイスキーの一大生産地である、アイラ島で製造されているジンです。
このジンは、アイラ島原産の22のボタニカルに、伝統的な9つのボタニカルを合わせて作られます。
香りはとても豊かで華やか。
ジントニックにして飲むのもいいですが、フレッシュハーブと組み合わせたカクテルにするのもオススメですね。
非常に調和の取れた味わいとなります。
口当たりが非常にマイルドなのも特徴の1つですね。
そのため、ストレートやロックで飲むのにも適しています。
このような飲み方ができるのは、クラフトジンの特権ですね。
このジンについての詳しい解説は別記事にて。
ハーブを使ったカクテルのレシピも、多数紹介しています。
クラフトジンの個性と意匠を楽しもう
私が、特に美味しいと思ったクラフトジンを紹介してみました。
ですが、市場にはまだまだクラフトジンが山ほどあります。
この記事は、美味しいクラフトジンを見つけたらどんどん追記をしていくつもりです。
クラフトジンを買おうかな?という気分になったら、またこちらを覗いていただければと思います。
ジンベースのカクテルレシピについては、こちらの記事にまとめてあります。
定番から創作レシピまで幅広く紹介してますので、クラフトジンを使って作ってみてはいかがでしょうか?