ザ・ボタニストとは?
ザ・ボタニストはアイラ島で製造されるクラフトジンです。
アイラ島といえばウイスキーの一大生産地。
ボウモアやラフロイグといった銘柄で有名ですね。
ボタニストは、そんなウイスキーのメッカとも言えるアイラ島で唯一製造されているジンです。
はたして、このジンにはどのような魅力があるのか?
今回はボタニストの特徴と、オススメの飲み方について解説していきたいと思います。
ザ・ボタニストの特徴
ボタニストで、まず目を惹くのはこのエンボス加工が施されたデザイン。
実はこれ、ボタニストの製造に使われているボタニカルをラテン語で表したものなんです。
そこに書かれているボタニカルの数は22種類。
これらはすべて、アイラ島で採取されるものとなっています。
それらにジンの伝統的な9つのボタニカルを加えることで、ボタニストの味わいが作り出されています。
【ザ・ボタニストの製造に使われるボタニカル】
・アイラ島で採取した22のボタニカル
ヨモギ、ヨーロッパダケカンバ、ヒース、カモミール、ヨーロッパアザミ、サンザシ、シモツケソウ、河原松葉、アイラ島産 野生のジュニパー、レモンバーム、ウォーターミント、スペアミント、アップルミント、ヤチヤナギ、藪人参、ニワトコ、ヨモギギク、ウッドセージ、野生のタイム、アカツメクサ、シロツメクサ、ハリエニシダ
・伝統的な9つのボタニカル
アンジェリカの根、カシア、シナモン、コリアンダーシード、ジュニパーベリー、レモンピール、リコリスの根、オレンジピール、ニオイイリスの根
このように、多種多様のハーブやスパイスが使用されています。
中にはヒースなど、アイラ島を象徴する植物も含まれていますね。
これらの素材を使って作られるボタニストは、まさにアイラ島の自然の恵みを存分に受けた、プレミアムなジンとなっています。
ザ・ボタニストはどんな味がするのか?
ではボタニストは実際にどのような味となっているのか?
まずはストレートで飲んでみて、味を確かめてみることにします。
まず驚いたのは、飲んだ際の口当たり。
とても滑らかで、スゥッと口の中に浸透していくような心地よさがあります。
ヘンドリクスジンに近い感じですが、それよりもさらにスムースで自然な印象です。
味わいはサラッとした甘さと澄んだ風味が特徴的。
苦味はほとんど感じませんね。スパイシーさといった要素も薄め。
非常に上品で繊細なイメージの味です。
そしてやはり香りが素晴らしいですね。豊かで複雑な風味を感じます。
数多くの材料を使ってるにもかかわらず、ゴチャゴチャした感じは全くなく、全体的に調和感のある香りとなっています。
アタックからフィニッシュまで、ハーバルな香りに満たされる体験は、他のジンではなかなか味わえません。
ザ・ボタニスト(植物学者)の名に恥じない、完成された味わいです。
ザ・ボタニストの美味しい飲み方、カクテルレシピ
それではボタニストの特徴が分かったところで、このジンの楽しみ方を紹介したいと思います。
ボタニストは比較的癖のない味わいなので、スタンダードカクテルから創作カクテルまで、幅広く使うことができます。
スタンダードのカクテルに使えばクラフトジンらしい個性的な味に。
創作カクテルですと、フレッシュハーブとの組み合わせが良いですね。
数多くのハーブの香りを持つボタニストは、ハーブとの相性が抜群です。
それでは、実際にレシピとともに紹介していきたいと思います!
ロック
まずお試しいただきたいのはロックでの楽しみ方。
ジンをロックで飲むというのは、ほとんどの人にとって抵抗感があるかもしれません。
実際、スタンダードなジンでやってもあまり美味しく感じない飲み方です。
ですが、ボタニストは柔らかな口当たりと華やかな香りを持っているので、ロックでもスイスイと飲めてしまいます。
このような飲み方でも楽しめるのは、クラフトジンの特権ですね。
口当たりはなめらか。香りは鮮烈。
ボタニストの最大の特徴である香りを存分に楽しむ事ができる飲み方です。
ウイスキーを飲むように、チェイサーとともにじっくり楽しんでみてください。
ジントニック
【材料】
ザ・ボタニスト 45ml
トニックウォーター Full up
フレッシュライム 1/4個
【作り方】
グラスに氷を詰めてボタニストを注ぎ、ライムを搾って果肉を落とす。
よくステアし、トニックウォーターを静かに注ぐ。最後に軽くステアする。
ボタニストで作ったジントニックを一言で例えるなら、「癒しのジントニック」
その柔らかな口当たりとハーバルな香りは、思わずため息が漏れてしまうほど魅惑的です。
この、炭酸で弾けた香りが胸いっぱいに広がる体験はたまらないですね。
ジュニパーがガッツリと効いた男らしいジントニックも美味しいですが、私はやはりこっち系の繊細な味が好きですね。
間違いなく、今まで飲んだジントニックの中で上位に入る味わいです。
ヘンドリクス、タンカレー、ボンベイサファイアなどで作るジントニックが好きな方には自信を持ってオススメします!
合わせるトニックウォーターはフィーバーツリー、またはQトニックウォーターがオススメです。
プレミアムなジンには、やはりプレミアムなトニックが良く合います。
バジルギムレット
【材料】
ザ・ボタニスト 40ml
フレッシュライムジュース 15ml
シュガーシロップ 10ml
バジルの葉 5枚程度
【作り方】
バジル、ライムジュース、シロップをシェイカーに入れ、潰しながら混ぜる。
シェイカーにボタニストと氷を入れシェイクする。
バーズネストなどで漉しながら、カクテルグラスに注ぐ。
お好みでバジルの葉を飾る。
ボタニストとバジルのペアリングカクテルです。
ボタニストで作るスタンダードのギムレットも美味しかったのですが、こちらの方が面白い味になっていたので、レシピを紹介したいと思います。
スタンダードレシピのギムレットはシャープでドライな味が特徴的。
一方こちらはスイートバジルの甘い香りとボタニストの口当たりの良さで、柔らかなニュアンスとなっています。
このカクテルを他のジンで作ったこともあるのですが、ボタニストを使った方が調和感が出ますね。
これは、ハーバルな風味を持つボタニストだから出せる味わいなのだと私は思います。
ハーバルソルティドッグ
【材料】
ザ・ボタニスト 30ml
グレープフルーツジュース 90ml
岩塩 ひとつまみ
フレッシュタイム 1本
フレッシュローズマリー 1/2本
フレッシュミントの葉 10枚程度
【作り方】
材料をボストンシェーカーに入れてスローイングをする。
材料が冷えたところで、バーズネストなどを使い、漉しながら氷を入れたグラスに注ぐ。
お好みで軽く火で炙ったローズマリーを飾る。
ジンを使ったクラシックなソルティドッグのアレンジレシピです。
私も最近知ったばかりのレシピなんですが、かなりオススメです。このカクテル。
さまざまなフレッシュハーブを使うことで、ボタニストの持つ香りを膨らませるようなイメージ。
スローイングの技法を使うことでアルコールの当たりが優しくなり、柔らかな印象の味となりました。
スローイングのやり方については別記事を参照してみてください。
カクテルに空気を含ませることで、口当たりをまろやかにし、香りを変化させる技法です。
大葉のジンモヒート
【材料】
ザ・ボタニスト 40ml
ミントリキュール 10ml
大葉 約3枚
炭酸水 50ml
【作り方】
大葉、ミントリキュール、少量の炭酸水をグラスに入れ、潰して混ぜる。
クラッシュドアイスを詰めてボタニストを注ぎ、よくステアする。
炭酸水を注ぎ、お好みで大葉の葉を飾る。
ボタニストのボタニカルにも使われているミントと、日本固有のハーブである大葉のペアリングです。
このカクテルは、ボタニストが持つ清涼感を際立たせたような仕上がりとなっていますね。
優しい甘さと、爽やかな香りでなんとも涼しげな気分にさせてくれます。
主張の強い味を持つミントリキュールを使っていますが、ボタニストの風味もしっかりと感じることができますね。
このジンは繊細でありながら、意外と伸びのいい性質を持っているのかもしれません。
ちなみにこちらのカクテルは、ボタニストの公式ページに記載されていたカクテルを参考に作ったものです。
こちらのページには、他にも数多くの創作レシピが紹介されていますので、ぜひご覧になってみてください!
さいごに
繊細で華やかな風味を持つザ・ボタニスト。
癒しを求めるときや、特別な気分のときに楽しむにはうってつけのジンですね。
香り高く、軽めの味わいのジンが好きだという方はぜひ手にとってみてください!
お求めやすいミニボトルでの販売もされていますので、味を確かめたい方はまずこちらから。
私も今回はミニボトルを買いました。
が、おそらく近々700mlのボトルを買うことになると思います(笑)
このジンが気に入った方には、クラフトジンのまとめ記事をオススメしています。
味の傾向についてそれぞれ詳しく書いてみましたので、この中からお気に入りの一本を見つけてみてください!
ジンベースのカクテルのレシピについては、こちらの記事にまとめてあります。
定番から創作レシピまで幅広く紹介してますので、参考にして作ってみてはいかがでしょうか?
ザ・ボタニストと同じ地で作られるウイスキーについてはこちらの記事を。
その個性的な味わいには、多くの熱狂的なファンがいます。