https://talisker-online.jp/life_with_talisker/isleofskye_trip02/
タリスカーはスコットランド、スカイ島で製造されるシングルモルトウイスキーです
スカイ島は1700k㎡ほどの小さな島ですがスコットランドの中では2番目に大きな島です。豊かな自然を有しており、島の情景はまさにダイナミックの一言。ダンヴェガン城のような歴史的建造物や古代のモニュメントも存在しており、文化遺産としての側面でも興味をそそられるロケーションです
そのような環境下で作られるタリスカーですが、味の方もインパクトの強いものとなっています
潮の香り、スパイシーな味、強いスモーク香などが特徴で数あるウイスキーの中でも個性的な味わいを持っています。ボウモアやラフロイグなどに代表されるアイラモルトに近い味わいとも言えますが、個人的には少しニュアンスが違うようにも感じます。アイラモルトよりも攻撃的でストレートな、いい意味でわかりやすい味わいといったところでしょうか
塩気や強いスモーク香に隠れて、熟成に使用したバーボン樽とシェリー樽由来と思われる甘さもかすかに感じます。第一印象は攻撃的の一言ですが飲み進めていくうちに華やかで繊細な側面に気づくことができるというのも面白いところです
飲み方別の味の解説
例のごとくさまざまな飲み方でタリスカーを飲んでみました
今回レビューするのはタリスカー10年。さまざまなバリエーションが展開されているタリスカーの中でもっともスタンダードな銘柄です
やはりどの飲み方でもスモーキーな香りが全面に出て、やや癖の強い味わいだと感じます。ただその分、その荒々しい風味に虜になった方はこのウイスキーから離れられなくなる、そんな魅力を持つモルトだと思います
スモーキーなウイスキー、特にアイラのウイスキーが好きな方は試す価値のある銘柄です
それでは私個人が印象に残った飲み方についていくつか紹介していきたいと思います
ストレート
https://whiskyreviews.net/2016/02/09/talisker-10-year-old/
グラスに注ぐと、タリスカーの特徴であるスモーク香がふわりと漂います
口当たりはサラッとしていて比較的スムース。しかし刺激的なスパイシーさがあります
味の方は甘みよりも塩気、苦味を強く感じる印象。男性的で力強い味わいといったところです
香りの方はやはりスモーキーさが際立っており、樽香やモルトの香りはやや控えめ。シンプルでメリハリが効いた分かりやすい香りだと感じました
ストレートで飲むとアルコールの当たりも強めなので万人に勧めることのできる味わいとは言えませんが、ガツンと力強い味わいが好みの方にはうってつけだと言えます
じっくりとタリスカーの潮の香りとスパイシーな味わいに浸りたい方はストレートで飲むことをオススメします
水割り
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13118284/
水割りにしてもタリスカーの強い個性は健在です
この飲み方ですと後味に特色が出てきます。ストレートで飲んだ時にも感じられたスパイシーな風味が口の中に鮮やかに残り、なんとも爽やかな気分にさせてくれます
これは他のウイスキーの水割りでは中々体験できないタリスカーの個性と言えます
加水されたことで香りも拡がりスモーキーさも際立ちます
ただ味のほうは甘めの風味がよく出てくるようになります。それにつられてスモーク香の奥に潜んでいたカラメルのような香りも全面に出てきて、ストレートで飲んだときとはずいぶん印象が変わってきます
刺激的だが上品な甘さもある、なんとも忘れがたい味わいの水割りだといえるでしょう
ハイボール
https://talisker-online.jp/life_with_talisker/tag/%E9%A3%B2%E3%81%BF%E6%96%B9/
色々な飲み方を試してみて1番印象に残ったのがハイボール。タリスカーのハイボールにはファンが多いと聞いていましたが納得の味わいでした
ソーダで割ることによりドライさが強調。炭酸の反発により香りにも複雑さが増しています
なによりスモーキーさと苦味、甘み、酸味のバランスの調和が素晴らしい。タリスカーのウリである男性的ともいえるパワフルな味わいを十二分に堪能することができます
このタリスカーのハイボールを飲んで思い浮かべるのは荒波の中を航海する船のような緊迫感溢れる光景でしょう
それほどまでに刺激的、爆発的な味わいを持っていると私は思っています
作る際はタリスカー1に対して炭酸水3ほどの割合にするのがベターです。濃い目で作ることによって刺激的な味わいに拍車がかかりますが、それがまた堪らない
もちろんこれは私個人のオススメの割合というだけなので、1:4や1:5の割合で作っても問題ありません。強い個性は炭酸水を少し増やした程度では無くならず美味しく頂くことができます
少し変化球的な作り方としては黒コショウをトッピングするというのもオススメです。タリスカーの持つ、スパイシーな香りを引き立て味わいにもアクセントが生まれます。
挽き立ての香りのいいものを仕上げに振りかけてみましょう
バランタインやジョニーウォーカーのハイボールに近い味わいを持っていますが、より個性的なパンチの効いた味わいだと感じます
タリスカーを飲むのならこの飲み方で決まりだ、と自信を持って勧めることができる完成度の高さがあります
刺激的な味わいのハイボールは、ほのかな甘みのあるナッツ類とも良く合います。おつまみが欲しい気分の時はぜひ試してみてください。筆者イチオシです!
さいごに
http://colorflair.exblog.jp/13314020/
刺激的な味わいを持つタリスカーの魅力について解説してみました
タリスカーのバリエーションとしては前述の通り10年熟成のものが基本となりますが、より刺激的な味わいを求める方にはタリスカーストームという銘柄もオススメです。こちらはタリスカーの個性である潮の風味やスパイシーさを際立たせた銘柄。まさにその味わいは嵐のごとく。私が初めて飲んだのはバーでのことでしたが、思わずその刺激的さに笑ってしまうような忘れがたい味です
ウイスキーと言えばどこか知的なイメージが先行しがちですが、タリスカーはそれとは少し異なるワイルドなイメージ。たまには気取らず、本能的に、このモルトを味わってみてはいかがでしょうか?