ガリアーノとは?
ガリアーノはイタリア製のハーブリキュールです。
イタリアの香草リキュールと言えば、日本でも人気のカンパリが思い浮かびますが、こちらのリキュールもそれに負けない味わいを持っています。
今回はこのガリアーノというリキュールにスポットを当てて、特徴や美味しい飲み方について解説していきたいと思います。
ガリアーノは掘り下げるほどに魅力を感じるリキュール。
みなさんも、その魅惑的な味わいを堪能してみてください。
ガリアーノの特徴
ガリアーノの最大の特徴はその見た目にあります。
実際にボトルを見てみましょう。
デカァァァァいッ説明不要!!
ガリアーノのボトルの高さは約50cm。
比較するために並べたトニックウォーターのビンの2倍くらいの高さですね。
これはご立派…。
このような個性的なボトルデザインなので、バーテンダーの方々からは「収納に困る」と大評判となっていますね。
我が家でも、ガリアーノは棚に入らず床に直置き。
こんなの入る棚なんかそうそう見つからないですよね…。
ですが、そこがまた愛らしくもあり話のネタとしても面白いです。
ボトルのデザインというのはバーの世界では、意外と大事なもの。
ボトルのデザインが変わっていると、そこからバーテンダーさんと話すきっかけができますし、話しているうちに実際に飲んでみたくなるものです。
思えば筆者がガリアーノを初めて口にしたのも、バーでその背の高いボトルが目に止まったからでしたね。
ガリアーノはどんな味がするのか?
ガリアーノの特徴はもちろんその見た目だけではありません。
味の方も魅力に溢れたものとなっています。
ガリアーノの原料はアニス、ネズの実、ラベンダー、ペパーミント、バニラなど。
30種類以上のハーブ、スパイスを独自の割合で配合して作られます。
完成したリキュールは、ほのかなアニスの香りとサラリとした甘さが特徴的。
バニラが香る、というレビューも見たことありますがほとんど感じませんね。
隠し味レベル、といったところです。
アニス系のリキュールは、飲むとリラックスさせてくれるような味のものが多いです。
ですがガリアーノはそれとは少し違う、どこか陽気さを感じさせるような味わいだと私は思いますね。
ガリアーノの使い方。どんな人にオススメなのか?
ガリアーノは、ソーダ割りなどのシンプルな飲み方でも美味しく飲むことができます。
それだけでも十分に楽しめるのですが、このリキュールが真価を発揮するのは、色々な材料と組み合わせて本格的なカクテルを作る時です。
特に、風味付けのために少しだけ使うようなレシピを試してみるとその良さがよく分かりますね。
ガリアーノの香り高い風味は、カクテルに奥深さを与えてくれます。
他材料と違和感なく溶け込んでくれるため、使い勝手も◯です。
実は私はガリアーノのボトルを数年前に買って、少し飲んだきりそのまま飲み残していたのですが、最近になって消費が一気に増えました。
その理由は本格的なカクテルを色々と作るようになったからです。
数多くのレシピを作っていくうちに、ガリアーノの使い勝手の良さに気づくことができた、というところでしょうか。
なのでスタンダードだけではなく色々なレシピに挑戦したい、という方にはガリアーノを強くオススメします。
ガリアーノを使ったカクテルのレシピ
それでは、ガリアーノを使ったカクテルのレシピを紹介していきます。
今回は、スタンダード以外の少し珍しいレシピを中心に集めてみました。
マイナーなカクテルの中にも、ハッと驚く味わいのものがありますね。
このような発見があるから、カクテル作りは辞められません!
ハーベイウォールバンガー
【材料】
ウォッカ 45ml
オレンジジュース Full up
ガリアーノ 2tsp
【作り方】
グラスに氷を詰めて、ウォッカとオレンジジュースを注ぎステアする。
最後にガリアーノをフロートさせる。
ガリアーノを使ったカクテルとして1番有名なのが、このハーベイウォールバンガーです。
レシピとしてはウォッカベースのカクテル、「スクリュードライバー」にガリアーノを少し足した感じですね。
ガリアーノの量はほんの2tspですが、それがスクリュードライバーとは違った風味を生み出しています。
余韻にはほのかなアニスの風味が顔をのぞかせ、その香りに思わずうっとりとしてしまいますね。
定番なだけあってとても美味しいカクテル。
ガリアーノを手にしたら、まずはこれを試してみてください。
使用するウォッカはスタンダードで癖のないものがオススメです。
別記事でウォッカの銘柄について解説していますので、こちらから選んでみてはいかがでしょうか?
ガリアーノトニック
【材料】
ガリアーノ 45ml
トニックウォーター Full up
ライムスライス 1枚
【作り方】
グラスに氷を詰めて、ガリアーノを注ぎステアする。
トニックウォーターで満たし、軽く再ステアする。
お好みでライムスライスをグラスに入れる。
こちらも定番の飲み方ですね。
先ほどのカクテルとは違い、ガリアーノの味わいを前面に出した飲み方です。
やっぱり炭酸が入ると爽快感が出るのがいいですね。
トニックの苦味、酸味に豊かな香草の風味。
カジュアルに、ワイワイ楽しむような飲み方がよく似合うカクテルです。
ライムを入れると全体に調和感が生まれて、芯の通った味わいとなりますね。
ぜひフレッシュライムを使って作ってみてください。
水割り
【材料】
ガリアーノ 45ml
ミネラルウォーター Full up
【作り方】
グラスに氷を詰めて、材料を注ぎステアする。
カクテル初心者の頃に、色々と試して発見した飲み方です。
リキュールを、しかもイタリア製のものを水割りだなんて邪道もいいところなんですが、これが意外とバカにできない味なんです。
スッキリとした甘みに豊かな香草の香り。
ソーダ割りよりも、ダイレクトにガリアーノの味を感じることができるのがいいですね。
これならお酒にあまり強くないという人でも、気軽に楽しむことができそうです。
エヴァーグリーン
【材料】
テキーラ 30ml
グリーンペパーミントリキュール 15ml
ガリアーノ 10ml
パイナップルジュース 90ml
【作り方】
材料をシェイカーに入れてシェイクして、氷を入れたグラスに注ぐ。
ガリアーノを使った甘口のロングカクテルです。
ベースはテキーラ。
その青々しい香りとガリアーノの香草の風味、ミントの香りがよくマッチしています。
香りも味も分かりやすいハッキリとした感じですが、ガリアーノの効果で奥深さも感じることができますね。
ミントの爽快感とトロピカルな風味で、夏を感じる味わいです。
暑い日に飲むと雰囲気が出そうですね。
ビバ・コウベ
【材料】
ホワイトラム 45ml
ガリアーノ 10ml
グレープフルーツジュース 30ml
トニックウォーター Full up
【作り方】
ラム、ガリアーノ、グレープフルーツジュースをシェイカーに入れてシェイクして、氷を入れたグラスに注ぐ。
トニックウォーターで満たし、軽くステアする。
ラムとガリアーノを合わせたカクテルです。
創作者は神戸の老舗バー「SAVOY」のオーナーバーテンダー、木村義久氏。
ほんのりと苦甘い、スッキリとした仕上がりのカクテルですね。
かなり飲みやすい味わいなので、ハーブリキュール入門用や、お酒初心者の方に良さそうな感じです。
派手さはないですが、均整のとれた味わい。
とても親しみを持てる、暖かな味のカクテルです。
ゴールデンドリーム
【材料】
ガリアーノ 15ml
ホワイトキュラソー 15ml
生クリーム 15ml
オレンジジュース 15ml
【作り方】
材料をシェイカーに入れてシェイクして、カクテルグラスに注ぐ。
生クリームとガリアーノを合わせたショートカクテル。
ガリアーノはオレンジとの相性がいいリキュールです。
なのでこれは、お互いがお互いの味を高め合う理想的なペアリングのカクテルだと言えますね。
このカクテルは口当たりはクリーミーで、陽気なイメージの味ですね。
生クリームとガリアーノの組み合わせのカクテルといえば、ゴールデンキャデラックが有名ですが、私はこちらの方が断然好みです。
飲んだことのある方は少ないと思いますので、みなさんもぜひ試してみてください。
筆者イチオシです!
ザ・アトランティック
【材料】
ガリアーノ 30ml
ホワイトラム 20ml
パイナップルジュース 30ml
【作り方】
材料をシェイカーに入れてシェイクして、カクテルグラスに注ぐ。
ラムとパイナップルという、南国感のある材料を組み合わせたカクテルです。
材料を見て分かるとおり、甘口でトロピカルな味わいです。
シンプルなレシピですが、ガリアーノの風味でリッチな仕上がりとなっています。
ラムのふくよかな風味も、拡がりをみせるようなイメージ。
複雑な風味を与え、材料の味をまとめ上げる。
ガリアーノの使い勝手の良さを実感できるレシピですね。
使用するラムは、フルーティな風味のアプルトンホワイトがオススメです。
以下の記事で、このラムの特徴について詳しく解説しています。
アンジェロ
【材料】
ウォッカ 30ml
ガリアーノ 10ml
サザンカンフォート 10ml
オレンジジュース 45ml
パイナップルジュース 45ml
【作り方】
材料をシェイカーに入れてシェイクして、氷を入れたグラスに注ぐ。
ガリアーノとサザンカンフォート、そして2種のフルーツを組み合わせたカクテルです。
このカクテルはじっくりと味わいながら飲むのが楽しいですね。
色々なフルーツやハーブの風味が溶け込んでいますので、複雑で飲みごたえのある味となっています。
これだけの材料を使っていると、ゴチャゴチャした味になってしまいそうですが、不思議と芯の通ったまとまりのよさを感じますね。
これはもしかすると、ガリアーノの効果なのでしょうか?
断定することはできませんが、ガリアーノのカクテルはどれも調和感がすばらしいので、そうなのかも?と思ってしまいますね。
ホワイトシルク
【材料】
ガリアーノ 30ml
フランジェリコ 15ml
牛乳 15ml
チョコレートピール
【作り方】
材料をシェイカーに入れてシェイクして、カクテルグラスに注ぐ。
薄く削ったチョコレートをふりかける。
ガリアーノとヘーゼルナッツリキュールという異色の組み合わせのカクテル。
ナッツの香ばしさとハーブの風味…。
一見するとミスマッチだと感じてしまいますよね。
しかし実際に味わってみると、これが美味しい。
豪華さを感じるその味は、まるでフランス菓子のようです。
私は一口飲んで、思わず「あれ?美味しいぞこれ…?」なんて言ってしまいました(笑)
本当に、ガリアーノを使うと色々な味を楽しむことができますね。
このリキュールの底力に気付くことができてよかったです。
シエスタ
【材料】
ガリアーノ 20ml
メロンリキュール 20ml
生クリーム 20ml
ブルーキュラソー 10ml
【作り方】
材料をシェイカーに入れてシェイクして、カクテルグラスに注ぐ。
少し意外性のある、メロンリキュールとのペアリングです。
創作者は保志雄一氏。
さまざまなカクテルコンペで優勝経験を持つ、銀座のバーテンダーです。
ふんわりとした優しい口当たりに心地よい甘さ。
なるほど、これはたしかに「シエスタ」というネーミングにぴったりの味わいですね。
私としては、このカクテルにノスタルジックな印象も受けました。
静寂と郷愁。そんなイメージのカクテルです。
使用するメロンリキュールは、定番の「MIDORI」がオススメですね。
MIDORIについては、別記事にて詳しく解説しています。
さいごに
ガリアーノを使ったさまざまな味わいのカクテルを紹介しましたが、いかがでしたか?
私は、今回700mlのボトルが空になってしまうほど、色々なカクテルを作ってしまいました。
その過程で、最初に飲んだ時の印象がここまで変わってくるとは…本当に驚きましたね。
先ほども言いましたが、このボトルは本格派のカクテルを色々と作りたい!という方にオススメです。
特に、定番のスタンダードカクテルはあらかた作ってみたという方が手にすると、新たな発見があるのではないでしょうか?
みなさんも自宅やバーで、この味を楽しんでみてください!
その他のハーブリキュールについては別記事でまとめてあります。
色々な味のものがありますので、あなたのお気に入りの一本を探してみてください!