白州とは
白州はサントリーが製造する国産のシングルモルトウイスキーです。
国内では人気の銘柄で、今では居酒屋などでも気軽に飲むことができます。
ロックやハイボールで飲んだことがある方も、多いのではないでしょうか?
でも実は白州は、その他にもさまざまな飲み方で楽しむことができるウイスキーなんです。
今回はそんな白州の特徴と魅力、そして多種多様な楽しみ方を紹介したいと思います!
白州の味の特徴
白州は数あるウイスキーの中でも軽めの味わいのウイスキーとなります。
甘みは普通〜少なめ、口当たりはスムース。
渋みや雑味はほぼ感じません。
この特徴だけみると単なる飲みやすい初心者向けのウイスキーだと思ってしまいそうですが、白州にはその他にもとても魅力的な要素があります。
魅力的な要素、それは白州が持つ香りです。
白州はウッディで繊細な香りが特徴的。
そのイメージから「森香るウイスキー」という異名を持っています。
確かにこの胸がすくような清々しい香りは日光が射し込む森林を彷彿とさせます。
若々しい草木が茂る静かな春の森。
耳をすませば聞こえてくるのは川のせせらぎと小鳥のさえずり、そんな情景が思い浮かぶモルトです。
このような特徴があるので、白州はウイスキー初心者の入門用としてもピッタリです。
私もウイスキー飲み始めの頃に白州を飲み、こんなに爽やかで清々しい香りのウイスキーがあるのか!と感動したものです。
それまでウイスキーは重たいお酒、という印象が強かったのでなおさら衝撃的でしたね。
白州のオススメの飲み方
白州は森を思わせる清々しい香りと軽めの飲み口が特徴。
そのためストレートから水割りまでさまざまな飲み方で楽しむことができます。
なのでまずは自分好みの飲み方で楽しんでみるのがいいでしょう。
味わいに慣れてきた頃に色々な飲み方をお試しください。
参考までに、私が特にオススメだと思う飲み方を紹介します 。
ストレート
https://4travel.jp/travelogue/10854498?page=2
白州はシングルモルトなのでやはりまずはストレートで楽しみたいところ。
特に12年以上の熟成を経た白州を嗜む際には外せない飲み方です。
ノンエイジのものはストレートだとアルコールの角が立って飲みづらいかと思いきや、持ち前の軽やかなフレーバーで違和感なく飲むことができます。
やはりストレートですと白州の繊細な風味を余すところなく味わうことができますね。
ウッディな風味と優しい甘さを堪能できる飲み方。
余韻には、まさに森にいるような清々しさを感じることができます。
ハイボール
https://www.sakedori.com/spn/s/goodsbar/blog/pgn_2/
白州といえばハイボール!という方も多いでしょう。
「森香るハイボール」のキャッチコピーのもとに公式でも推奨されてる飲み方です。
爽やかな香りを持つ白州はソーダとの相性が抜群。
飲み口は軽やか、炭酸で香りも弾けてみずみずしいフルーツのようなニュアンスも出てきます。
自宅で作る場合は白州1に対して炭酸2ほどの少し濃い目の分量で作るのがオススメです。
このくらいの割合ですと爽やかさと飲みごたえがうまく同居してくれます。
食事にもよく合うので居酒屋でも親しまれている飲み方ですね。
グレンリベットやデュワーズのような軽めのウイスキーで作るハイボールが好きだという方には特にオススメです。
レモンを加えたり仕上げにミントの葉を乗せたりと少々のアレンジを施しても美味しい。
ノンエイジ、または12年熟成のものを使って作ってみましょう。
水割り
https://twitter.com/kashiibarhopper/status/628592966286749696
私個人の意見なのですが水割りは「リラックスして飲むお酒」という印象があります。
そんなイメージにピッタリなのがこの白州の水割りです。
加水によって香りが開き、甘さもほどよく、余韻も膨よか。
森のせせらぎを思わせる涼しげでクリーンな風味は都会の喧騒に疲れ、リラクゼーションを求める人に最適でしょう。
ハイボールと同じく食事にもよく合います。
さすがこの辺りは日本のウイスキー、といったところ。
ウイスキーとしては珍しく魚料理にもよく合うので、和食に合わせるにはもってこいの飲み方だと言えますね。
水割りを作る際にお試しいただきたいのが「サントリー天然水 南アルプス」との組み合わせ。
水割りに使う水はウイスキーの仕込み水に近い産地のものがよいとされていますが、この水はその条件にもっとも近く、かつ入手も容易です。
白州と自然に調和し均整の取れた味わいとなります。
より美味しく水割りを作りたいのであれば、試す価値ありです。
ウイスキーミスト
https://www.sakedori.com/spn/s/goodsbar/blog/pgn_2/
水割りやロックも美味しいのですが、個人的にはこの飲み方を推していきたいです。
クラッシュドアイスを入れたグラスに白州を注ぎ軽くステアしてサラッと飲む。
そうすることで白州の清々しい風味を軽やかに楽しむことができます。
まさに森のミスト(霧)を吸い込むかのごとく体験。
涼しげで爽やかさを感じるこの飲み方は夏の暑気払いにもピッタリです。
ウイスキーの飲み方としては少しマイナーなのですが、ぜひ白州を使って試していただきたいと思います。
ちなみにクラッシュドアイスは自分で氷を叩いて作ってもいいのですが、専用の道具を使うと簡単に作ることができます。
ジュレップスタイルのカクテルからモヒートまで、意外と使う場面も多いので揃えておくと便利です。
白州をカクテルで嗜む、という提案
少し意外かもしれませんが、白州はカクテルにしても美味しくいただくことのできるウイスキーなんです。
シングルモルトをカクテルに?
人によってはもったいないと感じてしまう飲み方かもしれませんが、実は近年ではクオリティの高いカクテルを作る手段として国内外のバーで模索がなされているのです。
白州を使って作られたカクテルは香り高く、個性的な仕上がりとなります。
長年、白州を飲んでいるという方もカクテルにすることで新たな発見があるかもしれませんね。
それでは私が試してみて、気に入ったカクテルをいくつか紹介したいと思います。
フォレストソニック
【材料】
白州 45ml
青リンゴコーディアル 10ml
トニックウォーター 60ml
炭酸水 60ml
ミント
【作り方】
グラスに氷を詰め白州と青リンゴコーディアルを注ぎステアする。トニックウォーターと炭酸水を同量ずつ注ぎグラスを満たす。最後に軽くステアしミントの葉を乗せる。
白州と青リンゴを合わせたカクテル。
青リンゴは甘すぎず、若々しくフレッシュな印象を強く感じる素材なので白州の持ち味をよく生かしてくれます。
白州には他のフルーツもよく合うのですが個人的には青リンゴとの組み合わせがベストであると感じますね。
白州との相乗効果なのか青リンゴの風味も際立っています。
ここまで香り豊かな仕上がりになったのには私も驚きました。
割り材にはトニックと炭酸水を使用。
スッキリとしていながら優しい甘さを持つ仕上がりとなっています。
これは春の暖かい日なんかに飲むと、雰囲気が出そうな味わいですね。
このカクテルを作る際に使うトニックウォーターはスッキリとした風味のウィルキンソンがオススメです。
やはりカクテルは材料のテイストを合わせてあげるとバランスが取りやすいですし、完成度の高い仕上がりとなりますね。
白州モルトモヒート
【材料】
白州 60ml
炭酸水 60ml
ライム 1/4
ミントの葉 10〜20枚
角砂糖 2個
【作り方】
ライム、ミント、角砂糖をグラスに入れペストルなどで軽く潰す。その後クラッシュドアイスを詰め白州を注ぎステアする。炭酸水を注ぎ軽く再ステアする。
白州を使ったジュレップスタイルのモヒートです。
ミント、ライムといった清涼感のある素材を使うことで爽やかさ溢れる仕上がりとなっています。
白州のような軽めのウイスキーをミントジュレップにしても、なにか一味足りないような感じがしてたのですが、ライムを加えてモヒート感覚で飲むと印象が一変しますね。
これは盲点でした。
作る際のポイントはミントとライムを潰し過ぎないこと。
潰しすぎると雑味や苦味が出てきます。
モヒートを作る際にミントを丹念に潰すという手法もあるのですが、このカクテルに使うのは繊細な風味の白州。
ミントを際立たせるのではなく調和を意識して作ってみましょう。
白州のラインナップ
白州の主なラインナップは前述の通りノンエイジ、12年、18年の3つです。
それぞれ熟成に使う樽が違うため味の方向性も変わってきます。
ここからは、それぞれの銘柄の味の違いについて解説していきたいと思います。
白州(ノンエイジ)
2018年2月現在、もっともスタンダードな銘柄であるボトル。
白州をまだ飲んだことがないという方はまず手始めにこちらから試してみるのがいいでしょう。
味の方は非常にライトでスムース。
ですが、それだけではない奥深さと華やかさを兼ね備えています。
アルコールの当たりも特に気にならずストレートでの飲み方にも耐え得るクオリティを持っているモルトです。
いわゆる若いウイスキーでこの飲みやすさを実現しているというのは、少し珍しいことなのかもしれませんね。
この銘柄の熟成に使う樽は、ホワイトオークが中心となっています。
香りの方は非常にウッディでみずみずしい印象。
「森香るウイスキー」にふさわしい清々しい気分にさせてくれる香りです。
ストレート、ロックからハイボール、カクテルまでさまざまな飲み方に適した銘柄なので、お好みに応じて楽しんでみて下さい。
白州12年
最低でも12年以上熟成した原酒のみを使って作られる銘柄です。
こちらもメインの樽はホワイトオーク。
白州特有の清々しい香りは健在です。
ただ、やはり熟成年数が違うだけあってノンエイジのものとは味や香りの深みに差があります。
ノンエイジのものが非常に良くできてるだけあって、飲み慣れてしまうと「ひょっとしてノンエイジと12年であまり味の差がないのではないか?」と錯覚してしまいそうになりますが、飲み比べるとその差は歴然。
白州12年は深みを感じるふくよかさを持っていながら澄んだ印象の味となっています。
ノンエイジにはかすかしかなかったピートの風味も余韻に顔をのぞかせ、ウイスキーらしい飲みごたえも出てきています。
風味のバランスもよく、完成度の高い味だと感じますね。
オススメの飲み方はストレート、またはロック。
贅沢にもハイボールやカクテルにして提供しているお店もあるようなのですが、個人で楽しむのなら少しもったいないかな、という感覚です。
少なくとも初めての方はまずストレートで飲んでいただきたいですね。
2018年1月現在、実店舗で見かけることはほとんどありませんが、ネットショップなどにはまだ在庫があるようです。
値段は上がってしまいましたが、個人的にはまだまだ高値を払う価値があるお酒だとは思います。
どうしても飲みたいという方は見かけたら購入しておくのが吉かもしれません。
白州18年
18年の長期熟成を経た白州。
こちらは12年以下の銘柄とうってかわって、ホワイトオークで熟成したもの、シェリー樽で熟成したもの、ピートを強く当てた麦芽で作ったものなど、様々なフレーバーを持つ原酒をヴァッティングして作られています。
長期熟成のモルトだけあって、その味には重厚さと円熟感があります。
甘い香りやスモーキーフレーバーもあいまって飲みごたえは十分。
アルコールの角はほぼ感じず、口当たりは非常に滑らかです。
それでいて白州の特徴である、森を彷彿させる香りはしっかりと感じることができます。
ただこちらは森といっても樹海のような暗く深い森のイメージ。
屋久島の杉のような巨木を持つ、長い時を経て作られる森。そんな情景が浮かびます。
飲み方はやはりストレートがオススメ。
…というか正直を言うと私はこの銘柄をストレート以外で飲んだことがありません。
今まで飲んだのは2回ほど。
どちらもバーでのことでした。
その場で白州18年を何かで割ってくれ、というオーダーをしようものならバーテンダーさんの顔が一瞬にして強張っていたことでしょう(笑)
そのまま飲むととても美味しいモルトであることは間違いないので、ここは素直にストレートでの飲み方を推しておきます。
自分でこのボトルを購入することができたら、他の飲み方も試してみたいところではあるのですが、希少な一本ですからやはり恐ろしくてできなさそうですね。
こちらも実店舗ではまったくといっていいほど見かけなくなりましたが、まだ市場にはわずかながら在庫があるようです。
幸運にも手にすることができたのならばじっくりと楽しんでいただきたいと思います。
さいごに
白州の特徴や楽しみ方を紹介してみましたがいかがでしたでしょうか?
前述の通り、このウイスキーは軽やかな風味が特徴なので、ウイスキーの癖のある味が苦手という方にもぜひトライしていただきたいですね。
また普段カクテルをよく作るという方や、白州を飲み慣れている方にはぜひ白州カクテルを試していただきたいです。
フルーツやハーブといった他のエッセンスが加わると、白州の風味に面白い化学変化が起きます。
これは一見の価値ありです。
いきなり700mlのボトルに手を出すのはちょっと…という方はミニボトルから手を出してみてください。
こちらはコンビニ、スーパーなどでもよく見かけるので立ち寄った際でも思い出していただけたらと思います!