フロムザバレルとは?その魅力を徹底解説します!
あなたは普段、どんなウイスキーを飲んでいますか?
スコッチ?ジャパニーズ?
やはり日本のウイスキーを飲んでいるという方がほとんどかもしれませんね。
日本のウイスキーと言えば、ニッカウイスキーが定番ですが、
その中に、世界的な品評会で最高賞のトロフィーを獲得した銘柄があるんです。
それが、今回紹介する「フロムザバレル」。
このウイスキーは味も素晴らしいのですが、なにより低価格なのがビックリ。
なんと世界的な賞を取ったウイスキーが、2500円ほどで買えちゃうんです。
それでは特徴の解説、テイスティングレビューをしていきたいと思います。
フロムザバレルの製法、特徴
フロムザバレルには、一般的なブレンデッドウイスキーとは少し異なる製法が取り入れられています。
まずは、そちらについてお話ししたいと思います。
フロムザバレルの特徴: 「マリッジ」製法
ウイスキーは樽で熟成させることで、豊かなフレーバーを生み出しています。
これは、ウイスキーの味わいを決定付ける重要な工程です。
そんな樽熟成の工程で、フロムザバレルは少し変わった手法をとっています。
一般的なブレンデッドウイスキーとの比較をみてみましょう。
【一般的なブレンデッドウイスキーの製法】
樽による熟成→モルト原酒とグレーン原酒をブレンド→ボトル詰め
【フロムザバレルの製法】
樽による熟成→モルト原酒とグレーン原酒をブレンド→さらに新たな樽に入れ数ヶ月追熟成→ボトル詰め
この手法は「マリッジ(結婚)」と呼ばれています。
モルトとグレーンを合わせた後、さらに追熟を行うことで、まさに原酒同士が結婚したかのような一体感を生み出しています。
複数の樽での熟成することにより、濃厚なフレーバーとなるのも特徴の1つですね。
フロムザバレルの特徴: 最小限の加水
フロムザバレルの特徴その2。
それは、瓶詰め前に行われる加水が最小限に抑えられているという点です。
ウイスキーは、基本的に熟成のあとに加水を行います。
だいたい、アルコール度数が40%になるように調整するのが一般的ですね。
いっぽうフロムザバレルの出荷時の度数は51.4%。
かなり高い数値ですね。
このような製法で作られるウイスキーは「カスクストレングス」と呼ばれています。
ただフロムザバレルの場合は、厳密に言うとその定義から少し外れていますね。
なので、「樽出し原酒」というキャッチコピーで販売がされています。
なぜこんな手法を取っているかというと、
「原酒のままの美味しさを楽しんでほしい」
という製造者の想いがあるからなのだそうです。
フロムザバレル=「樽直送」のウイスキー。
この濃密な味わいはまさにプレミアム。
一般的なウイスキーでは、なかなか味わうことができないものです。
フロムザバレルはどんな味わい?
http://mtbsqtr.blogspot.jp/2013_08_01_archive.html
「でも、度数が高いウイスキーなんて飲みにくいだけなんじゃ?」
51.4度のお酒、と聞くとそう思ってしまうのも無理がありませんね。
ということで、実際に2〜3ヶ月かけてじっくり飲んでみました。
そこで気付いたのは
「フロムザバレルには度数の数値だけでは語れない魅力がある」ということ。
テイスティングレビューとともに、その魅力をお話ししたいと思います。
フロムザバレルの魅力: 力強いフレーバー
フロム・ザ・バレルの魅力…
それは香りやフレーバーの力強さです。
口の中にいっせいに拡がる、鮮烈な味わい。
これは、通常のウイスキーではなかなか体験できるものではありません。
例えるなら、そうですね…香りが爆発するような感じとでも言いましょうか。
このような強いフレーバーのウイスキーは、じっくりと香りに浸るような飲み方を好む人にうってつけですね。
フロムザバレルの魅力: 花畑のような魅惑的な味わい
フロム・ザ・バレルの香りには魅惑的な甘さを感じます。
この香りは、カラメルや花の蜜に例えられることが多いですね。
そのおかげか、高い度数を感じさせないほどスイスイ飲めちゃうんですよね。
私はそれほどアルコールに強くないのですが、ほんとに飲みやすく感じます。
フロムザバレルは信じられないほど安い!現在の価格は?
フロムザバレルは、かなり安価な値段だというのも特徴のひとつです。
ひと昔前はなんと500mlで1000円台後半( ! )でした。
そこからジワジワと値上がりして、2019年10月現在では2500円ほどになっていますね。
値上がりしたとはいえ、クオリティを考えるとまだまだお得な値段です。
というか、このレベルのウイスキーが1000円台で売られていたというのが奇跡でしたね…。
ブレンダーの手腕と企業努力に、ただただ驚くしかありません…!
フロムザバレルのオススメの飲み方
フロムザバレルを色々な飲み方で飲んでみました。
私の評価は次の通りです。
個人的な評価
ストレート◎
ロック○
トワイスアップ△
ハイボール△
水割り×
(あくまでも個人の感想です)
フロムザバレルは、加水を極力抑えて作られたウイスキー。
なので、やはりそのままに近い形で飲むのがベストだと感じました。
「普段は水割りやハイボールだよ」という方も、まずはストレートで味わって頂きたいです。
ストレートだと、初めはピリッとした刺激が少しだけ気になるかもしれません。
ですが、すぐに華やかなフレーバーと甘さが口の中一杯に拡がっていきます。
この香りが口内をかけめぐり、満たされる感覚がたまりません。
海外の方でこの香りを「花畑の中で深呼吸をするような体験だ!」と例えた方もいるそうですね。
ただ、ニッカウヰスキー公式の解説ページではハイボールでの飲み方も提案されているようです。
個人的にはちょっと苦手な感じだったのですが…濃い目のハイボールが好きだという方は気に入るかもしれませんね。
【余談】フロムザバレルはカクテル、漬け込み酒にするのもアリ
フロムザバレルの楽しみ方がもうひとつ。
それはウイスキーカクテルのベースとして、使用することです。
あまり一般的ではないかもしれませんね。
私も、色々と試してみて偶然発見した楽しみ方です。
筆者のオススメのカクテルはゴッドファーザー。
ウイスキーにアマレットというリキュールを加えたカクテルです。
・ゴッドファーザーのレシピ
【材料】
フロムザバレル 45ml
アマレット 15ml
【作り方】
ロックグラスに氷を入れ、材料を注ぎ軽くステアする。
アマレットは杏仁豆腐のような香りを持つリキュール。
味わいとしては、けっこうどっしりした感じですね。
なので、普通のウイスキーでゴッドファーザーを作るとアマレットばかりが際立ってしまうということもしばしばあります。
ですが、フロムザバレルはアマレットにも負けない力強い味を持っています。
そのため、2つのお酒の良さを存分に感じることができるというわけですね。
フロムザバレルの香りとアマレットの相性も抜群。
上品ながらも力強い、なんとも個性的なカクテルとなります。
アマレットについては個別記事で詳しく紹介しています。↓
その他ですと、漬け込みウイスキーの材料として使うというのもよかったです。
SNSで話題となったイチゴの漬け込みウイスキー。
これをフロムザバレルで作ってみました。
花畑の香りとイチゴの甘酸っぱさのコラボレーション!
たまらないですねこれは…。
他のウイスキーで作るよりイチゴの風味を強く感じますね。
これはフロムザバレルの高い度数で、材料のエキス分がよく抽出されたためだと思われます。
漬け込み酒の定番、「リモンチェッロ」でもレモン香りを出すためにスピリタスが使われますからね。
それと同じで、これはフロムザバレルだからこそ作ることができる味だと言えます。
イチゴ味のウイスキーだなんて…とはなかなかバカにできない素晴らしい味わいですよ。
ぜひお試しを!
イチゴのウイスキーの詳しい作り方についてはこちらをどうぞ! ↓
世界が認めるウイスキー、フロムザバレルを楽しもう
フロムザバレルは安価なため、普段飲み用としてストックしている方も多いウイスキー。
その香りが爆発するような、鮮烈な味わいはきっとあなたの心に深く残ることでしょう。
値段の方はそろそろ落ち着く気もしますが…
まだまだ値上がりが止まらないという可能性もあります。
これを機に手にしてみてはいかがでしょうか?
フロムザバレルのような、力強い味わいが好きな方にはバーボンもおすすめです。
あまり飲んだことがない…という方はバーボンの主要銘柄からチェックしてみてください!↓