こんにちは、scarletです。
「サザンカンフォート」という、リキュールを紹介します。
「割り方によってフレーバーが変わる」なんても言われる、なかなか興味深いリキュールです。
おいしい飲み方を中心に、このリキュールの魅力をお伝えしていきます。
サザンカンフォートの特徴
サザンカンフォートの特徴、その歴史について解説したいと思います。
サザンカンフォートは何のリキュールなのか?
サザンカンフォートの原料は、フルーツやスパイス、それにベースとなる中性スピリッツです。
販売元のアサヒビールでは、「フルーツフレーバーリキュール」という呼び方になっているようです。
複数の材料を組み合わせることで、賑やかで豊かな風味となっています。
風味付けに使われる主な材料は、ピーチ、オレンジ、レモンなど。
詳しい材料は明かされていません。
飲んだ感じだと、シナモンやバニラ、キャラメルのような甘いフレーバーも感じます。
どちらかというとカジュアルさを感じる味わいですね。
サザンカンフォートは色々なフルーツやスパイスの風味に溢れる、賑やかで楽しいリキュール!
もともとは度数50%、バーボンベースのリキュールだった
サザンカンフォートが生まれたのは、今から約150年前の1874年。
アメリカ、ニューオーリンズのバーテンダーM.W.ヘロンが、品質の安定しないバーボンに果物やスパイスを漬け込んだのがはじまりです。
そう、サザンカンフォートはもともとバーボンベースのリキュールだったんですね。
当時はアルコール度数も50%と、かなり高めの数値。
かなりパワフルな味わいであったと想像できます。
現在のサザンカンフォートの度数は21%となっています。
これは、時代に合わせて親しみを持てる味わいに改良した結果なのだそうです。
ジャニスとサザンカンフォート
ジャニス・ジョプリンという女性シンガーをご存知でしょうか?
若い方にはあまり馴染みがないかもしれませんね。
今から60年ほど前の1960年代に、「ロック&ブルースの女王」と呼ばれて活躍していたアーティストです。
私も最近知って色々な曲を聴いてみたのですが、ボーカルがパワフルでいいですね。
「Move over」という曲が特にお気に入りです。
自動車のCMソングにもなっていたので、聞き覚えのある方もいるかもしれないですね。
そんな彼女が愛した酒が、このサザンカンフォート。
常日頃から愛飲しており、ライブのステージ上にボトルが置かれていたこともあったそうです。
自由な思想を持つ「ヒッピー」のアイコンとしても親しまれたジャニス。
古き良き時代に思いを馳せながらサザンカンフォートのグラスを傾けるなんてのもいいかもしれませんね。
ブルース&ロックの女王も愛したリキュール!
サザンカンフォートのテイスティングレビュー
常温ストレートで飲んで、味わいを確かめてみます。
甘くてフルーティ、そしてやっぱり楽しさのある風味ですね。
適度にコクもあって、クセや雑味はまったくありません。
ストレートで飲む、というのはあまり聞かないですが十分にいけますね。
アルコールのアタックは比較的柔らかです。
【主に感じるフレーバー】
ピーチやオレンジ、シナモン、蜂蜜など。
これなら、まだあまりお酒に慣れていない人でも楽しむことができそうです。
サザンカンフォートのお手軽な飲み方
まずはお好みの割り材で、ロングカクテルを作ってみましょう。
おすすめの割り材は次の通り。
- 炭酸水
- ミネラルウォーター
- ジンジャーエール
- コーラ
- オレンジジュース
- グレープフルーツジュース
- トニックウォーター
- クランベリージュース
割るときのレシピは、こんな感じです。
【材料】
サザンカンフォート 30〜45ml
お好みの割り材 90〜120ml
【作り方】
氷を入れたグラスに材料を注ぎ、マドラーなどでステア (混ぜる) する。
割り材によってフレーバーが変化するのが、サザンカンフォートの面白いところですね。
炭酸系で割ると、スパイスやハーブ。
オレンジなどで割ると、フルーティな風味を感じやすくなります。
ロングカクテルにすることで、料理とのペアリングを楽しむこともできます。
やはりアメリカ、メキシコ料理とは相性抜群。
特に、スパイスの効いたメニューとの組み合わせはたまらないです。
サザンカンフォートを使ったカクテル
サザンカンフォートで、本格的なカクテルも色々と作ってみました。
レシピとともに、ご紹介します。
ソコライムショット
【材料】
サザンカンフォート 30ml
コーディアルライム 15ml
【作り方】
氷を入れたシェーカーに材料を入れてシェークして、ショットグラスに注ぐ。
まずは海外で若者に流行しているというレシピを。
乾杯の際の一杯として人気のカクテル、「ソコライムショット」です。
ショットといえばテキーラが定番。
ですが、度数が高くキツいというのが正直なところ。
一方、サザンカンフォートを使ったショットはフルーティで陽気な味わい。
度数もそれほど高くはありません。
どうせ酔うのならば美味しく楽しく…。
このカクテルが流行した背景には、そんな考えがあるのかもしれませんね。
サザンウインド
【材料】
サザンカンフォート 30ml
ブルーキュラソー 1tsp
グレープフルーツジュース Full up
【作り方】
氷を入れたグラスに材料を注ぎ、ステアする。
グレープフルーツと合わせたロングカクテルです。
フレッシュでさっぱりとした味わいですが、サザンカンフォートの風味で奥行きが出ています。
このようなシンプルなカクテルでも、賑やかさを出せるのがいいところですね。
ブラウン+ブルーで色味は淡いグリーンに。
なかなか見ない色なので、新鮮さがありますね。
カンフォートバーボン
【材料】
バーボン 20ml
サザンカンフォート 20ml
ミネラルウォーター 20ml
【作り方】
氷を入れたグラスに材料を入れて、ステアする。
お次はバーボンとの組み合わせ。
蒸留酒が入ることで、厚みのあるパワフルな味わいとなっています。
ひょっとしたら冒頭でお話しした、バーボンベースの頃のサザンカンフォートはこんな味わいだったのかもしれませんね。
氷が溶けるにつれてフルーティに味わいが変化していくのも、また一興。
じっくりと味わってみてください。
合わせるバーボンに迷ったら、こちらの記事をどうぞ。
カクテルによく合うバーボンの銘柄を紹介しています。
カンフォートコリンズ
【材料】
サザンカンフォート 45ml
レモンジュース 15ml
ライムジュース 10ml
シュガーシロップ 1tsp
炭酸水 Full up
レモンスライス
マラスキーノチェリー
【作り方】
氷を入れたシェーカーに炭酸水以外の材料を入れて、シェークする。
氷を入れたグラスに注ぎ、炭酸水で満たして軽くステアする。
レモンスライスとマラスキーノチェリーを飾る。
サザンカンフォートを使ったコリンズスタイルのカクテル。
2種類の柑橘の酸味が効いたサッパリ、フルーティな味わい。
軽めに炭酸入りで楽しみたい人にはうってつけのレシピです。
余韻にふわりと香る華やかさは、サザンカンフォートならでは。
蒸留酒で作るコリンズとは、また違った良さがありますね。
サザンスパークル
【材料】
サザンカンフォート 30ml
パイナップルジュース 45ml
レモンジュース 10ml
ジンジャーエール Full up
【作り方】
氷を入れたシェーカーにジンジャーエール以外の材料を入れて、シェークする。
氷を入れたグラスに注ぎ、ジンジャーエールで満たす。
最後に軽くステアする。
サザンカンフォートに色々なフルーツを加えて、ジンジャーエールを合わせたカクテル。
単なるジンジャーエール割りと比べると、酸味が効いていてトロピカルな風味になっています。
まさに弾けるような陽気さ。
ジンジャーエールと合わせたいけど変化が欲しい、という気分の時にいいですね。
ちなみに、合わせるジンジャーエールは甘口なものの方が良いでしょう。
そちらの方が統一感が出ますし、サザンカンフォートの風味も活かすことができます。
ジンジャーエールの銘柄については、別記事でも紹介してますので参考にしてみてください。
スカーレットオハラ
【材料】
サザンカンフォート 30ml
クランベリージュース 20ml
ライムジュース 10ml
【作り方】
材料をシェーカーでシェイクし、カクテルグラスに注ぐ。
アメリカ映画、「風と共に去りぬ」のヒロインであるスカーレットオハラをイメージしたカクテルです。
味わいはやや甘口ながら、フルーツの酸味でスッキリとした感じ。
多層的で華やかな印象ですね。
女優がモチーフですから、女性の方にぜひ飲んでいただきたいですね。
度数も控えめなのでスイッと飲めちゃうと思います。
クランベリージュースはやはりデルモンテがよく合いますね〜。
大容量ですが、一本あると色々作ることができます。
クランベリージュースのカクテルレシピについては、こちらでもまとめてあります。
シシリアンキッス
【材料】
サザンカンフォート 40ml
アマレット 20ml
【作り方】
氷を入れたグラスに材料を注ぎ、軽くステアする。
アマレットとシンプルに合わせたカクテルです。
サザンカンフォートとアマレットは相性のいい組み合わせ。
アマレットにはないフレッシュさ、フルーティさをサザンカンフォートが与えてくれます。
甘くて濃厚な味わいなので、食後酒にピッタリですね。
手間もかからないので、飲みたくなったらサッと作れちゃうのも魅力的です。
ちなみにアマレットは杏の核を使ったお酒。
杏仁豆腐といっしょですね。
詳しい特徴や美味しい飲み方は、こちらで解説しています。
ダブルレインボー
【材料】
サザンカンフォート 45ml
オレンジジュース 15ml
レモンジュース 2tsp
グレナデンシロップ 1tsp
【作り方】
氷を入れたシェーカーに材料を入れてシェークし、カクテルグラスに注ぐ。
色々なフルーツと合わせたレシピ。
酸味が適度に効きつつ、コクもあってバランスのいい味わいですね。
サザンカンフォートの持ち味である、フルーツフレーバーが活かされています。
こちらも、ぜひ生のフルーツを使ってもらいたいですね!
特にオレンジはガラリと味が変わります。
カンフォートマンハッタン
【材料】
サザンカンフォート 45ml
スイートベルモット 15ml
アンゴスチュラビターズ 1dash
マラスキーノチェリー
【作り方】
サザンカンフォート 、スイートベルモット、ビターズを氷を入れたミキシンググラスに注ぎ、ステアする。
カクテルグラスに注ぎ、マラスキーノチェリーを沈める。
ウイスキーとスイートベルモットを使って作る、「マンハッタン」というカクテルがあります。
そちらをサザンカンフォートでアレンジしたカクテルが、この「カンフォートマンハッタン」です。
マンハッタンは美味しいけど、ちょっとアルコールが強いかな…?と感じた方にオススメのレシピですね。
こちらは度数が20度ほどとなるので、より多くの人が楽しめます。
シナモンやピーチのフレーバーで、フルーティで上品な仕上がり。
かなりの甘口ですが、それがまた甘党にはたまらないです。
スイートベルモットについてはこちらの記事にまとめてあります。
美味しいレシピと、おすすめの銘柄についても少し。
ア ブレインティーザー
【材料】
サザンカンフォート 15ml
アマレット 15ml
生クリーム 30ml
【作り方】
氷を入れたシェーカーに材料を入れて、シェークする。
氷を入れたオールドファッショングラスに注ぐ。
生クリームと合わせたデザートカクテル。
ざっくり言うと「リッチでフルーティなアマレットミルク」って感じでしょうか?
味の核となるのはアマレットですが、その風味をサザンカンフォートが補強しているイメージです。
ちなみにbrain teaser=クイズ、難問。
これを飲んだら頭脳明晰、難問もスラスラ解ける…!
なんてことはありませんね。酔っちゃいますから。
サザンミントジュレップ
【材料】
サザンカンフォート 45ml
バーボン 45ml
シュガーシロップ 15ml
ミントの葉 適量
クラッシュドアイス
【作り方】
グラスにミントの葉とシュガーシロップを入れて、マドルする。
クラッシュドアイスを入れてバーボン、サザンカンフォートを注ぎ、よくステアする。
ミントの葉を飾る。
バーボンベースのカクテル、「ミントジュレップ」のアレンジレシピです。
サザンカンフォートが加わることで、フルーティで親しみのある風味に。
ミントの風味との一体感も素晴らしいですね。
夏に飲みたくなる味わいです。
ただ、バーボンの分量が多いのでアルコール感はかなり強め。
よくステアして、それでも強く感じるなら水や炭酸水で濃さを調整してみてください。
サザンカンフォートのバリエーション、銘柄
サザンカンフォートには、いくつかのバリエーションが存在しています。
その中から、2019年6月現在ネットショップなどで手に入るものを紹介したいと思います。
サザンカンフォート 21度
サザンカンフォートの基本の銘柄。
度数は21度で控えめなので、カクテルにすればお酒に弱い方でも楽しむことができます。
バーで使われている銘柄も、だいたいはこちらですね。
飲んだことがないという方は、まずこちらの銘柄から始めるのがベターでしょう。
サザンカンフォート 35度
アルコール度数が35度となった、サザンカンフォート。
こちらは並行輸入品となります。
最近では実店舗でも、ネットショップでもそこそこ見かけますね。
味わいはほとんど同じですが、やはりアルコールの刺激を強く感じます。
通常版が少し物足りないと感じた方に。
サザンカンフォート 100プルーフ (50度)
サザンカンフォート製造開始当初のアルコール度数である、50度に調整された銘柄です。
こちらも並行輸入品。
そして筆者がまだ口にしたことがないので、レビューは差し控えさせていただきたいと思います。
50度ですから、カスクストレングスのウイスキー並みですね…。
相当パワフルな飲みごごちであると想像できます。
サザンカンフォート チェリー
熟成させたスピリッツに、チェリーのフレーバーを加えたサザンカンフォート。
同じく並行輸入品のため、実店舗では見かけることはほとんどありません。
こちらもまだ飲んでいない銘柄なので、紹介だけに留めておきます。
サザンカンフォートの変幻自在の味わいを楽しもう
サザンカンフォートの魅力、お分かりいただけたでしょうか?
先ほども書きましたが、サザンカンフォートはどちらかというとカジュアルなお酒です。
なので、「まだ、あまりお酒に慣れていない…」という若い方々には特におすすめですね。
家飲みの1つの選択肢として、参考にしてみてください。
フルーツ系のリキュールについては、別記事でおすすめの銘柄を紹介しています。
よろしければこちらもどうぞ。
少しクセがある、だけどそれがたまらない。
ハーブリキュールのおすすめはこちらからどうぞ。