争いをたちどころに収める魔法の酒「蜂蜜館ジュレップ」のレシピを再現してみました
今回は、漫画作品中に登場するカクテルの再現レシピを紹介したいと思います。
再現するのは「ハクメイとミコチ」に登場するカクテル、「蜂蜜館ジュレップ」です。
※ハクメイとミコチ3巻30Pより引用
※ハクメイとミコチ3巻32Pより引用
とっても美味しそうですよね、このカクテル。
料理上手のミコチの作る食事をいつも食べていて舌が肥えている?はずのハクメイでさえ、「なんだこれ…めちゃくちゃ美味いじゃないか!」と作中で大絶賛したカクテルです。
このカクテルは「ミントジュレップ」と呼ばれるカクテルですね。
バーボンなどのウィスキーに、ミントとシロップを加えたロングカクテルです。
スタンダードなカクテルなので、バーなどでオーダーして飲むこともできます。
(ただし、生のミントを常備していないお店もあるので事前に確認はした方がいいですね。)
ただ、載っているエピソードをよく読んでみたところ、スタンダードなレシピとは使っている材料が少し違うみたいですね。
つまり作中に登場するレシピは、ミントジュレップのツイスト(アレンジ)レシピということになります。
蜂蜜館の先代館守が考案したカクテルというだけあって材料に蜂蜜を使っているとのこと。
なかなか面白そうなレシピです。
それではさっそく再現してみることにします!
蜂蜜館ジュレップ(蜂蜜風味のミントジュレップ)の作り方
まず、一般的なミントジュレップのレシピからおさらいしてみましょう。
【材料】
バーボン 60ml
砂糖 小さじ1~2
ミントの葉 一掴み程度
水 30ml
クラッシュドアイス
【作り方】
バーボンとクラッシュドアイス以外の材料をグラスに入れ、ミントの葉を潰しながらよく混ぜる。
クラッシュドアイスをグラスに詰め、バーボンを注ぎ、よくステア(撹拌)してミントの葉を飾る。
ミントジュレップはバーボンウィスキーにミントと砂糖、水や炭酸水を加えて作るカクテルです。
ウィスキーの癖のある風味がミントの清涼感で和らげられ、すっきりした甘みとコクを楽しむことができます。
夏の暑い日なんかに飲むともうたまらないです。
ミントを使うカクテルといえばモヒートが有名ですが、筆者は断然ミントジュレップ派。
飲みたくなったらすぐ作れるように、自宅でミントを育てていた時期もありました(笑)
作中には、大きく分けて2種類のジュレップのレシピが登場します。
蜂蜜館のバーで提供されていたもの。
そしてミコチが先代のレシピを再現したもの。
今回は、この2種類をそれぞれ作ってみてどんな味になるのか確かめてみたいと思います!
蜂蜜館のバーで提供されていた蜂蜜館ジュレップのレシピ
まず、原作に作り方や材料のヒントがないか見てみます。
※ハクメイとミコチ3巻31Pより引用
まず材料はウイスキー、ミント、水、蜂蜜。
砂糖の代わりに蜂蜜を使っているようです。
※ハクメイとミコチ3巻45Pより引用
※ハクメイとミコチ3巻45Pより引用
蜂蜜の分量は、小さじ2の半量なので小さじ1。
甘さを考えると、スタンダードのレシピで使う砂糖をそのまま蜂蜜に変えるだけで、味のバランスは取れそうな感じです。
ということで、これを元に組み立てたレシピはこちら!
【材料】
バーボン 60ml
蜂蜜 小さじ1
ミントの葉 一掴み程度
水 30ml
クラッシュドアイス
(グラスは容量300ml程度のものを使用)
【作り方】
バーボンとクラッシュドアイス以外の材料をグラスに入れ、ミントの葉を潰しながらよく混ぜる。
クラッシュドアイスをグラスに詰め、バーボンを注ぎよくステア(撹拌)する。
溶けて減った分の氷を足し、最後にミントの葉を飾る。
完成しました!
グラスに顔を近付けると、ミントの爽やかな香りとバーボンのバニラ香がふわっと漂って、堪らない気分にさせてくれますね。
味の方もとても美味しいです。
バーボンの酒精、ミントの清涼感、蜂蜜のコクのある甘みがよくマッチしていますね!
通常のミントジュレップと比べると、味の奥行きが増していてボディ感も強めです。
シンプルなアレンジですがいいレシピですね。これはハクメイが絶賛したのも納得の味わいです。
ですが、原作によるとこのカクテルは「これでも不完全」とのこと。
先代館守ウカイのジュレップはまさに魔法のような出来。
たちどころに喧嘩を収めるほどの素晴らしい味だったそうです。
これは、次に作る先代直作のレシピにも期待が持てそうですね…!
ちなみに、バーボンって何を使えばいいの?という方には「メーカーズマーク」という銘柄をオススメします。
こちらは、丸みのある甘く香ばしい味が特徴のバーボン。
通常のバーボンより飲みやすい味なので、普段はバーボンを飲まないという方には特にオススメですね。
ミコチが再現した先代館守の蜂蜜館ジュレップのレシピ
こちらも、まずは原作の内容をチェックしてみます。
※ハクメイとミコチ3巻56Pより引用
蜂蜜ではなく、別の材料を使って作られているようです。
蜂蜜より甘くなく苦味のある材料とのこと。
その材料の分量は小さじ2。
※ハクメイとミコチ3巻57Pより引用
ウイスキーと親和性の高い材料、「蜂蜜酒」が使用されていたようです。
蜂蜜酒は現代では「ミード」と呼ばれています。
ワインよりも歴史の古い人類最古のお酒です。
※ハクメイとミコチ3巻76Pより引用
使用したお酒のボトルにも「MEAD」の表記があります。
やはり、ミードで間違いなさそうですね。
これらの情報を元に組み立てたレシピがこちらとなります!
【材料】
バーボン 60ml
蜂蜜酒(ミード) 10ml
ミントの葉 一掴み程度
水 30ml
クラッシュドアイス
(グラスは容量300ml程度のものを使用)
【作り方】
バーボンとクラッシュドアイス以外の材料をグラスに入れ、ミントの葉を潰しながらよく混ぜる。
クラッシュドアイスをグラスに詰め、バーボンを注ぎよくステア(撹拌)する。
溶けて減った分の氷を足し、最後にミントの葉を飾る
…これは美味しいです!
先ほどのミントジュレップより味に奥行きが出ていてほろ苦く香ばしい風味がたまりません!
先ほどのレシピは、やや甘さがしつこいと感じる人もいるかもしれないですが、こちらはスッキリとした甘さで清涼感も増しています。
それでいて、ミード由来の蜂蜜の香りはしっかりと感じることができます。
酒精も高まっているので、カクテルとして非常に満足感の高い仕上がりとなっていますね!
ちなみに、ミードは海外製の本格的なものを使おうと思ったのですが、この記事を読んだ人が実際に再現するとなると、ちょっと材料の調達が大変です。
なので、今回は国産のお酒である「山田養蜂場蜂蜜使用 はちみつのお酒」という銘柄を使ってみました。
こちらも蜂蜜原料のお酒ですし、実際のミードに近い、サラッとした口当たりとスッキリした甘さを持つお酒です。
スーパーなどでもよく見るお酒なので自分でも作ってみたい!という方はこちらを使ってみてはいかがでしょうか?
※おまけ
高まってきたので、料理の方まで再現しちゃいました(笑)
作中に登場した「キノコのオイル煮 ミントソース添え」です。
これは確かに「酒がないのは拷問」ですね(笑)
蜂蜜館ジュレップとの相性もいいのでぜひ一緒に作ってみてください!
蜂蜜館ジュレップを作る際のコツと注意点
どうもこの記事はなかなか好評のようで、たくさんの方から「参考に作ってみました!」との声をいただいております。ありがとうございます!
ただ作った人の中には、「このレシピの分量だとちょっとアルコールが強すぎる」と感じた方もおられたようです。
確かにミントジュレップはそれなりに度数のあるカクテルなのですが、原因は他にもありそうです。
そこで、私がこのカクテルを作る際に大事だと思う点についてお話ししたいと思います。
ステアはしっかりと行う
ポイントその1。
バーボンを注いだ後のステアはしっかりと入念に行いましょう。
このカクテルは材料をよく混ぜ、一体感を出すというところが大事なポイントです。
ステアが不十分だとばらつきのある味になってしまい、氷も溶けないためアルコールの角が残ってしまいます。
なので最後のステアはしっかりと。
グラスに霜が付くくらいまで行ってください。
家庭の製氷機の氷ではなくクラッシュドアイスをちゃんと使う
ポイントその2。
氷はかち割り氷やキューブアイスではなく、クラッシュドアイスを使ってください。
このカクテルはステアで氷を溶かす工程が重要。
そのため粒の大きい氷を使ってしまうと、あまり溶けずに仕上がりが濃くなりすぎてしまいます。
おそらくアルコールがキツイと感じた原因はこれですね。
家庭の製氷機の氷を使って作ったのではないでしょうか?
一方、クラッシュドアイスは粒が小さいため適度に溶けてくれます。
カクテルがよく冷え、清涼感も増しますし、味の一体感も高まります。
調達するのは少し大変なクラッシュドアイスですが、できたら使ってもらいたいですね。
やはり完成度が全然違います!
作るのが少し大変そう…と思ったあなたに
蜂蜜ジュレップの作り方を紹介しましたが、「美味しそうだけど作るのが難しそう…」「材料を揃えるのが大変」と思った方もいるかもしれませんね。
確かに、普段からカクテル作りをしない方にとってはなかなか大変な作業。
せっかく揃えた材料も持て余してしまうかもしれません。
そんな方には「メイカーズマーク ミントジュレップ」を使って蜂蜜館ジュレップを作ることをオススメします。
簡易版蜂蜜館ジュレップのレシピ
【材料】
メーカーズマーク ミントジュレップ 1/3
蜂蜜 小さじ1
水または炭酸水 2/3
【作り方】
グラスに氷を入れ、メーカーズマークミントジュレップと蜂蜜を入れる。
よく混ぜた後、水または炭酸水をグラスいっぱいまで注ぎ、最後に軽く混ぜる。
ミント味のバーボンを使った簡易版のレシピです。
これなら水やソーダで割るだけ。
とっても簡単ですね。
ちなみに画像のジュレップは炭酸水で作ったものです。
こちらのレシピですと炭酸の刺激も加わり、爽快感溢れる味となります。
ただ簡易版だからといって侮るなかれ。
味の方はなかなか本格的なものとなっています。
それもそのはず、このレシピに使ったメイカーズマーク ミントジュレップは蒸留所謹製のもの。
メーカーズマークの良さである穀物の香ばしい風味をしっかりと活かして作られたお酒なんです。
さすがにミントの香りはフレッシュのものを使うより控えめな印象となってしまいますが、手間を考えると十分ですね。
甘さの方も蜂蜜の量で調整することができます。
簡単に美味しく作れてしまうのでぜひお試しください!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
実際に作ってみると作中で大絶賛されていたのも納得の味わいでした。
レシピを考えるのは少し大変でしたが、登場人物の気分が味わえてとても楽しかったですね〜。
みなさんもぜひ参考にして作ってみてください!
ちなみに蜂蜜館ジュレップの再現レシピは発売中の副読本、「ハクメイとミコチワールドガイド 足元の歩き方」にも載っていましたね。
公式の再現レシピが気になる方はそちらも読んでみてください!
原作で蜂蜜館ジュレップが登場するのは3巻です。
アニメを見て興味を持ったという方はぜひ原作も読んでみてください!
アニメ「ハクメイとミコチ」はamazonプライム加入者なら無料で視聴できます!
プライムの登録は、初回ですと30日間の無料体験期間があるので、その期間の間に一気に見てしまうのもアリです。
(以前に加入したことのある方でも、月額400円ほどで全話見ることができます。)
放送を見逃した方、TVなどで視聴できる環境がない方はこちらをオススメします!
この他のバーボンカクテルについては、こちらの記事から!
これを機に、ぜひ色々なカクテルを飲んでみてください!