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カクテルやウイスキー、リキュールなどの洋酒の楽しみ方を紹介します

海の香りのアイラモルト「ボウモア」の魅力とオススメの飲み方を解説

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アイラモルトの女王とも言われるボウモア、その味の特徴

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http://mind-the-gap-london.blogspot.jp/2016/03/blog-post_13.html

 

ボウモアはアイラ島最古の蒸留所で作られるシングルモルトウイスキーです

蒸留所はアイラ島の中心、ロッホインダール湾を望む浅瀬に建造されています

 

アイラ島のウイスキーといえば個性的なフレーバーが特徴。このボウモアも例外ではなく個性豊かな味となっています

ボウモアの特徴は、まずなんといってもそのスモーキーフレーバーと潮の香り

これはアイラ島で取れる海草を含んだ泥炭(ピート)によって香り付けがされていることと、ウイスキーが製造されている環境に起因しています

一般的なウイスキーと比べてかなりスモーキーな部類に入りますが、アイラモルトの中ではまだ少々穏やかな方

ウイスキーにどれだけ煙たい風味が付いているのかを「PPM」という単位で表すのですが、このボウモアは27PPMほど。アイラモルトの代表格の一つであるラフロイグは50PPM、アードベッグは60PPMほどとなっています 

もちろんボウモアの魅力はそれだけではありません

スモーキーなウイスキーはこの他にも数多く存在しています。そんな中でこのモルトが深く愛され続けているのには理由があります

 

ボウモアの最大の特徴。それは上品さを感じる風味とバランスの良さだと私は思います

スモーキーさの奥に隠れた、花のような香り、チョコレートのようなコク、蜂蜜のような甘い香り…

それらの香りを柔らかな潮の香りが包み込みこむことで、優雅で上品な仕上がりとなっています

ボウモアは「アイラモルトの女王」とも称されているのですが、まさにそのイメージにピッタリの味です

 

 

ボウモアの製法について

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http://n-log.jp/barnagata/237411.html

 

ではボウモアのその特徴的なフレーバーはどのようにして生み出されているのでしょうか?

その製法についてみてみたいと思います

 

完成度の高い味を持つボウモア。やはり製法にも随所にこだわりが感じられます

まず麦芽の発酵工程。この蒸留所ではフロア式モルティングという技法がとられています

フロア式モルティングとは、ウイスキー作りの大麦を発芽させる工程を広いフロアの床面で行う方法です

潮風の吹きぬけるフロアの一面に大麦を広げます。そして4時間毎に撹拌が繰り返され、24時間体制で麦芽の状態が管理されます

撹拌の作業はすべて手作業。手間とコストがかかる重労働です

このような手間のかかる作業を続けることで、ボウモアはその味と品質を守り抜いているのです

 

その工程の後にピートを焚いた煙で麦芽の乾燥と香り付けがされます

そして麦芽から麦汁を採取し発酵がなされ、その後に蒸留

蒸留された原酒はホワイトオークのバーボン樽とスパニッシュオークのシェリー樽に入れられ、熟成の工程へと入ります

ボウモアはこの熟成の工程で華やかで優雅な風味をまといます

 

ここで面白いのは熟成の工程でボウモアがさらされる環境

ボウモアの蒸留所は海抜ゼロメートルに位置しているため、樽が眠る貯蔵庫には波しぶきが打ち寄せます

ボウモアの海藻を思わせる香りは、ピートの由来によるものが大きいとは思うのですが、私はこの海風にさらされる環境の影響もあるんじゃないかと思っています

 

モルトに溶け込むような自然で、かつ力強い香り

この香りはアイラの自然の恵みを全身で受け止めることで生まれているのでしょうね

 

 

ボウモアのラインナップ

それでは次に代表的なボウモアの銘柄について解説したいと思います

近年ではさまざまなバリエーションのボウモアが販売されています。初めてこのモルトを飲むという方はどこから手を出していいものか迷うことかもしれませんね

やはり基本となるのはボウモア12年。それから好みに応じて手を広げていっていただきたいと思います

 

ボウモア12年

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http://kin-shu.com/?p=416

 

まずはスタンダードな銘柄である12年

アイラモルトに慣れていない人が飲むとピーティーでスモーキーなその風味に辟易してしまうこともありますが、慣れてくるとボウモアが持つ豊かな香りの素晴らしさに気づくことができます

口に含むと薫香とヨード香の後にレモン、ハーブ、蜂蜜とさまざまな香りが押し寄せてきます

味にはかすかな塩気を感じ、アイラモルト特有のほろ苦さと甘さが渾然一体となりどこか上品さを感じます

そしてさまざまな香りや味がボウモア最大の特徴である潮の香りによって優しく包まれています

このモルトを飲んだときに思い浮かぶ光景はボウモア(大いなる岩礁)の名の通り、荒々しい波が打ちつけられる岩礁でしょう

 

12年の熟成期間を経たボウモアは味や香りにフレッシュさも感じることができます

とはいえアルコールの当たりも特にキツいという事はなく、スモーキーさもアイラモルトの中では中位

まさに入門用としてアイラモルトの全体像を知るには最適な一本だと言えます

 

私のオススメの飲み方としてはストレート、またはトワイスアップですね

やはりこのような完成度の高いモルトはそのままに近い状態で飲むことで良さが分かります

ほんの少しの加水をすると香りが開き、甘さが際立つのも面白いです

その他ですと、ハイボールで飲むのが好きという方も結構いるみたいです

ピート香が際立ち、爽やかさも出てくるのでドライな味わいが好きだという方は試す価値ありですね

 

 

ボウモア18年

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https://shop.dornoch.jp/products/detail.php?product_id=29

 

こちらは18年熟成のモデル。長い熟成期間によってより色濃く、香り高くなった至高の一本です

レモンのようなフレッシュさを感じる香りは少し抑えられた印象を感じますが、それと引き換えにチョコレートや蜂蜜のような濃厚な香りを強く感じます。もちろんボウモア特有の潮の香りも健在です

味の方はほろ苦さとかすかな塩気に加え、シェリー樽の甘みが際立っています

このあたりは長期熟成により樽の持つ香りや味わいが色濃く出ているものかと思われます

そしてやはり口当たりが非常にマイルドになっているのが素晴らしいです

口に含んだウイスキーがふんわりと優しく浸透していく心地よさは、このような長期熟成のものでしか味わえません

香りが凝縮されたことにより余韻も長く感じます

 

飲み方としてはやはり香りや味わいを存分に楽しむことができるストレートがオススメです

一人で、じっくりと、このモルトが作られた環境や背景に思いを馳せながらグラスを傾ける…そんな嗜み方がよく似合うウイスキーです

 

もちろん長期熟成のモデルだけあって値段もそれなりに張ってしまうのですが、一本手元にあると日常に幸せが寄り添うような気分にさせてくれることでしょう

なにかいいことがあった日なんかに自分へのご褒美として手にとってみてはいかがでしょうか?

 

 

 

さいごに

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ボウモアの特徴とその魅力について分かっていただけたかと思います

最後に余談として小話を一つ。

 

自分語りのようになってしまって申し訳ないのですが、私は幼少の頃によく海釣りをしていました。休みになると朝から海に出かけ、暗くなるまでひたすら釣りに没頭していた覚えがあります

そのような思い出があるので、私にとってボウモアの潮の香りとほろ苦い味わいは幼少時代への郷愁を覚えるものだと感じます

数あるモルトの中でボウモアは特にお気に入りなのですが、こうした経験が影響しているのかもしれません

 

もし私と同じように海への思い入れがあるという方はぜひこのボトルを手にとってもらいたいと思います

久しく潮の香りを嗅いでいない、という方は特にグッと来るものがあるのではないでしょうか