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自宅でカクテルを作るときに役立つ情報ブログです。カクテルの作り方、おすすめのお酒を紹介していきます。

シーバスリーガル ミズナラ・エディション - 鮮烈な甘さが特徴の日本人のためのウイスキー

シーバスリーガルの新顔、「シーバスリーガル ミズナラ・エディション」

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http://www.pen-online.jp/feature/food/chivasregalmizunara-yamaguchi/1/

 

シーバスリーガルといえば、バランスの取れた味わいで評価が高いウイスキー

 

昭和の時代からファンの多いお酒で、当時は非常に高価でした

そのため、「サラリーマン憧れのウイスキー」「出世の象徴」なんてイメージが付いている方も多いと思います

ですが現在は関税などが引き下げられたことで、誰でも気軽に楽しむことができるようになり人気の銘柄となっています

 

そのシーバスリーガルに2013年から新たなバリエーションが加わりました

それがシーバスリーガル ミズナラ・エディションです

 

 

シーバスリーガル ミズナラ・エディションの製造コンセプトと特徴

 

このウイスキーの製造のテーマは「スコットランドから日本への贈り物」 

シーバスリーガルのマスターブレンダーであるコリン・スコット氏が日本を訪れた際、日本のウイスキー作りの技術に感銘を受けたことがきっかけとなって作られました

日本人の味覚に合わせて原酒をブレンドしており通常のシーバスリーガルとは少し異なる味わいが特徴となっています

販売地域も日本限定となっておりスコット氏の日本に対する敬意の念が感じられます

 

このウイスキーの最大の特徴は、熟成の工程で日本原産の樹木であるミズナラから作られた樽を使用していることです

 

 

ミズナラ樽の特徴

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http://forest17.com/sinrin5/sin5_13.html

 

ミズナラは主に北海道や東北などの寒冷な地域に生息している日本固有の樹木です

ドングリの木、と言ったほうがはっきりとしたイメージが湧く人が多いかもしれませんね

ミズナラの樹木の中でウイスキーの樽として加工されるのは樹齢200年以上のもの。

希少な上に加工も難しい素材なので作られた樽はホワイトオークなどの樽と比べて高価なものとなります

 

ミズナラ樽はウイスキーの貯蔵に使われる樽の種類の中ではメジャーとは言えないものなのですが近年世界的に注目を集めています

ミズナラ樽で熟成されたウイスキーは白檀のような神社や仏閣を彷彿とさせる神秘的な香りを纏います

そのオリエンタルな香りが日本独自の味わいの特徴となり海外のウイスキーファンを魅了しているというわけなのです

日本人の視点から見るとどこかノスタルジックな、心が穏やかになるような香りだと思います

 

ミズナラ樽で熟成されたウイスキーといえば国産のブレンデッドウイスキー「響」が有名ですね

 

 

こちらも世界的に評価の高いウイスキーで、胸がすくような繊細な香りと味に魅せられた方も多いかと思います

このような日本独自の香りが特徴的なミズナラ樽をスコッチウイスキーの熟成に使うのはきわめて異質な試みだと感じます

 

 

シーバスリーガル ミズナラ・エディションの飲み方別の味わいの解説

ミズナラ樽の特徴が分かったところで実際の味の解説に移りたいと思います

レビューをするにあたりストレートからハイボールまで一通りの飲み方を試してみましたので、飲み方ごとに感じた味や香りの特徴を書いていきたいと思います

 

ストレート

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http://www.imgrum.org/media/1160910699178971585_1705375211

 

まずはストレートで味わってみることにします

グラスに顔を近付けるとバニラやカラメルなど甘さに青リンゴのようなフレッシュさが加わったような香りが感じられます

口に含むと口当たりはスムースですが舌の上に鮮烈な味と香りが一斉に広がります

通常のシーバスリーガル12年と比較すると、生姜のようなスパイシーさと濃厚な甘さを特に強く感じるといった印象でスモーキーさはほぼ皆無。アルコールのキツさも特に感じません

この銘柄の特徴であるミズナラの香りは思ったより表面上には強く現れていない印象。しかし濃厚な味わいの奥にウッディなニュアンスを感じることができます

 

総評すると滑らかな口当たりながら舌の上に濃厚な甘さが残り、味わいにいつまでも浸ることのできるといったところ。明確に個性を感じる味だと思います

 

ロック

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http://www.emmon.me/wp/?p=2988

 

ロックにすると口当たりにシャープさが加わります

口に含んだ際の香りの広がり方はストレートに比べると穏やかになった印象

冷やされて加水がされることによって酸味のある香りは少し薄まり、バニラの香りが際立ってきます

もちろん濃厚な甘さも健在で、氷が解け進んでいってもその甘さはそうそうに薄まることはありません

ゆっくりと嗜み、飲みきる直前にはかすかな渋みを感じるかな、といったところです

 

水割り

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https://www.socialmediafeed.me/ig/photo/BTLcUmGhq7V#

 

ストレートで飲んだ際に感じた濃厚な甘さは水割りにしても強く残ります

サラッとした口当たりなのに、こっくりとした甘露さを感じ余韻もかなり長い印象です

一瞬、ウイスキーの分量を間違えて入れすぎてしまったかな?と思ってしまったほど飲みごたえのある味。水割りにしてもここまで濃厚さが失われていないのには驚きました…

私自身もそれほど多くの銘柄を飲んでいるわけではないのですが、これはちょっと初体験の味。一見の価値ありです

 

ハイボール

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http://www.imgrum.org/media/1529483139151773572_4564183691

 

最後にハイボールで味わってみることにします

特徴である甘さはやはりソーダ割りでも健在。こちらもかなり飲みごたえのある味だと感じました

ただハイボールの良さである香りの広がりといった面では一歩遅れをとっている印象。

軽快な爽やかさが欲しいハイボールにはちょっと不向きじゃないのかなとも思いました

もちろんこれは私自身の好みを反映した評価なので、どっしりとした重めのハイボールが好きだ!という方には受け入れられる味かと思います

 

 

総評とオススメの飲み方

 

私個人のオススメの飲み方はストレート、もしくは水割り

特に水割りにした際のスムースながら濃厚な風味は非常に個性的なのでぜひ味わっていただきたいです!

ただこの銘柄は水割りやハイボールでの飲み方でも力強い味わいとなるので、食事と一緒に楽しむといった用途には少し不向きじゃないかと思います

つまみなども用意せずに単体でじっくりと嗜むのが相応しいでしょう

 

この銘柄は日本人の味覚に合うように原酒をブレンデッドして作られたとの事ですが、確かに納得の味。飲みやすいのに個性を感じる、ウイスキー初心者から上級者まで楽しんで飲むことのできる優れた一本だと思います

 

ちなみにこの銘柄は販売地域が日本のみとはなっていますが期間限定の販売というわけではなく、今のところは通常のシーバスリーガルとともに通年販売されるとの事

バーなどに行けば置いてあるところも多いですし、比較的よく流通していて酒屋などでもよく見かける銘柄なので飲むことのできる機会は多いかと思います

この記事を読んで興味が湧いた方はぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか?