NomiLOG

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自宅でカクテルを作るときに役立つ情報ブログです。カクテルの作り方、おすすめのお酒を紹介していきます。

ジントニックってどんな味?味わいの特徴、合わせて簡単な作り方も解説します!

ジントニックとは?どんな味がするの?

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ジントニックは蒸留酒のジンを使って作られるカクテルです。

 

カクテルの定番中の定番なので、普段お酒を飲まない人でも名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

お酒好きにとっては馴染みの深いカクテルなんですが、ネット上では

「このカクテルがどんな味がするのか?」

と質問をする人が多いみたいですね。

 

そこで今回は、ジントニックの味について掘り下げて解説をしてみようかと思います。

 

「美味しいジントニックを飲んでみたいけどバーに行くのは少し怖い…」

という方のために自宅で簡単に作る方法も合わせて紹介しますよ!

 

 

ジントニックの味の解説

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ジントニックは、爽やかでドライな味が特徴のカクテルです。

 

ほのかな苦味と甘味、さわやかな酸味と炭酸の爽快さ。

香りは鮮烈、そしてなんとも言えない奥深さがあります。

 

身近なもので例えるとすると、スプライトから甘味を取り除いた味っていう感じでしょうか?

香りの方は松の葉の香りと例える人もいますね。

 

ジントニックはそのような特徴があるため、

甘いお酒よりスッキリした味のお酒が好きだ!と言う方に人気のカクテルです。

 

その軽やかな味わいは、その日の飲みをスタートさせるにはもってこい。

バーでも、「一杯目はやっぱりジントニック!」という方も多いみたいですね。

 

 

ジントニックの魅力

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そんなジントニックの最大の魅力。

それは、調和感だと私は思います。

 

ジンの鮮烈な香り、トニックウォーターの苦味と甘味、ライムの酸味、フレッシュさ…。

この3つの材料が織りなすハーモニー、バランス感が素晴らしい。

シンプルなカクテルなんですが、非常に完成された味わいだと感じます。

 

そして、居酒屋で飲むジントニックも美味しいんですけど、

バーで作られたジントニックはさらに美味しい。

 

バーにとってジントニックは、いわば「店の顔」とも言える存在。

多くの人が注文するカクテルなので、こだわりどころでもあるのです。

 

 

自宅でジントニックを作ってみよう!

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実はジントニックは、自宅などでも簡単に作ることができるんです。

 

自分でカクテルを作るなんて、なんだか難しそう…と思うかもしれません。

けど、作り方は意外と簡単。

それに、自分で材料を買えば安く作ることができます。

 

ポイントさえ押さえれば、バーで提供される味に近い本格的なものを作ることだってできます。

 

「美味しいジントニックを飲んでみたい、でもバーに行くのは少し怖い…。」

という方には実はうってつけの方法なのです。

 

今回は、コンビニやスーパーで揃う材料を使ったお手軽ジントニック。

そして、バーの味そのままの本格派のジントニックの2つのレシピを紹介しようかと思います。

 

お手軽ジントニック

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【材料】

ビーフィータージン 1/4

ウィルキンソントニックウォーター 3/4

ポッカレモン 5mlほど

 

【レシピ】

グラスに氷を詰め、ジンをグラスの1/4程度注ぎ、レモンジュースを少しだけ加えて混ぜる。

トニックウォーターを満タンまで注ぎ、軽く混ぜる。

 

手軽に作ることができる簡易版ジントニックです。

 

最近ではペットボトル入りのトニックウォーターが、スーパーやコンビニなどで手に入るようになりました。

ウィルキンソンのトニックウォーターは、その中でも特に美味しいトニックウォーター。

瓶入りのものは、バーでも実際によく使われていますね。

 

ジンはミニボトルのビーフィーターを使用。

こちらもバーなどでよく使われているスタンダードな銘柄です。

 

ライムの代用としては甘みの付いていないレモンジュースを使用しました。

代用品はライムシロップが定番ですが、こちらを使う方がドライで美味しい味わいになります。

シトラス系の味わいを持つビーフィーターとの相性もGOODです。

 

このレシピですと、家に材料がなくとも思い立ったらすぐに作ることができるというのがメリットですね!

 

 

本格派ジントニック

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【材料】

ゴードン ドライジン 1/4

シュウェップス トニックウォーター 3/4

ライム くし切り1/4個

ロックアイス

 

【レシピ】

グラスに氷を詰め、ジンをグラスの1/4程度注ぐ。

1/4にくし切りにしたライムを絞り、グラスに落とす。

よく混ぜた後にトニックウォーターを満タンまで注ぎ、再度軽く混ぜる。 

 

こちらは、バーで実際に使われる材料と同じものを使った本格派のジントニックです。

 

ジンは重厚な味が特徴のゴードンを使用。

多少混ぜすぎてしまっても、味の骨格が崩れづらい銘柄です。

 

絞ったライムを使うことにより、フレッシュな味わいに。

氷も溶けづらいロックアイスを使うことで、味が薄まるのを避けることができます。

 

トニックウォーターは、ゴードンと相性抜群のシュウェップスを。

この銘柄を使ってジントニックと作ると、とてもさわやかな味に仕上げることができます。

 

 

作り方については先ほどのレシピと同じでもいいのですが、せっかくですから少しこだわってみてはいかがでしょうか?

 

こちらの記事に作る際のポイントをまとめてあります。

ぜひ読んでみてください。

 

www.green-alaska.com

 

合わせるトニックウォーターにも種類があるので、色々試してみてください!

シュウェップス以外でオススメのトニックについては、こちらの記事で紹介しています!

 

www.green-alaska.com

 

 

ジントニックの次は、他のジンベースのカクテルを飲んでみよう!

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ジントニックを実際に飲んでみた方、いかがでしたか?

ハーブの風味とキレのある味わい。

やっぱりこのカクテルは美味しいですね!

 

ジントニックの味が気に入った!という方には他のジンベースのカクテルにもトライしてみてほしいですね。

 

居酒屋やダイニングバーで飲めるものだと、ジンジャーエールで割ったジンバック。

バーでオーダーするなら、ライムとジンをシェイクして作るギムレットが私のオススメです。

 

ジントニックを美味しいと感じたなら、これらのカクテルも楽しめると思います!

 

こちらの記事でジンベースのカクテルを紹介していますので、 気になったものをオーダーしてみてください!

もちろん自分で作るのもアリです。

 

www.green-alaska.com

 

 

さいごに

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ジントニックの特徴と作り方について解説してみました。

 

ジントニックの味が気に入ったのならば、ぜひとも勇気を出してバーの扉を開いてみてください。

プロの手で作られたジントニックの味はすばらしく、感動すること間違い無しです!

 

【関連記事】

・初めて作るカクテルは「ビルド」のレシピがおすすめ

www.green-alaska.com

 

・モスコミュールの味わい、作り方の解説

www.green-alaska.com

 

・おすすめのジンの紹介記事

www.green-alaska.com

 

ディタとパライソ、ライチリキュールはどちらがオススメ?味の比較をしてみました

ライチリキュールの特徴

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http://www.pernod-ricard-japan.com/news/liqueur/20170421/1695/

 

ライチリキュールはその名の通り果物のライチを使って作られるお酒です

味の方は上品な甘みと香りが特徴的

比較的軽めの味わいなのでカクテルベースとしてよく使われるお酒でもあります

 

現在、市販のものでよく流通している銘柄は2つあります

ペルノ・リカール社が製造するライチリキュール、ディタ

そしてジュール・プレマン社のパライソ

どちらもフランス製です

 

どちらもよく見る銘柄なので、家飲みの際などにどちらを購入するか迷った人も多いかと思います

そこで今回はディタとパライソ、2つの銘柄の味を比較して、どちらがカクテル作りに最適なのか考えてみようかと思います!

 

 

ディタ

 

まずはディタの方から特徴を見ていきたいと思います

 

ディタ(DITA)はライチリキュールの定番中の定番。流通量も多く世界中で愛されているリキュールと言えます

味の方は雑味などは特に感じず、スッキリと澄んだ風味といった印象。ライチの香りもふんわりと適度に香り、万人受けしそうな癖の無い味わいと言えます

この純度の高い味わいが他の材料と違和感なく溶け込んでくれるため、カクテルにするとその味に一体感が生まれます

この使い勝手の良さディタが世界中のバーでよく使われている理由なのでしょう

 

ちなみに実はこのディタ、海外ではSOHOという名前で販売がされています。商標の関係で日本ではSOHOという名前が使えなかったためなんだとか

味の方も日本向けに味が調整されているのかディタとSOHOで少し違いがあるようです。アルコール度数もディタが24度に対してSOHOは21度。私はまだSOHOの方は飲んだことが無いのですが、飲む機会に恵まれたら改めてレビューをしたいと思います

 

パライソ

 

ディタと並んでライチリキュールの代表的な銘柄と言えるのがこのパライソ(PARAISO)

ディタよりは少しマイナーだとも言えますが酒屋に行けば、ほぼ間違いなく置いてあるので入手に苦労するというほどではないでしょう

味の方ですが、このパライソはディタとは少し異なる特徴を持っています

まず香りのベクトルが異なります。ディタのクリアなライチの香りとは少し違う、主張の強いエキゾチックな香りです。

その特徴的な香りはリキュールの濃度がかなり薄くなるロングカクテルにしてもハッキリと感じ取れるほどです

味の方も主張が強め。鮮烈な甘さに加えて、ライチの薄皮を噛んだようなある意味雑味とも言える野生的な風味を感じます

私としては香りも味も生のライチを食べた感触に近いように思います。ディタと比べてライチエキスの含有率が高いからでしょうか

正直これはかなり好みの分かれそうな味ですね。しかし好きな人はとことん好きになれそうな味です

 

 

ではどちらの銘柄が優れているのか?私なりの結論

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https://r.gnavi.co.jp/adrazuhj0000/menu3/

 

どちらも味や香りに特色があるため作るカクテルによって使い分けるのがベターです

どちらかが優れている、ということはありません。作りたいカクテルの味をイメージして銘柄の選択をしていきましょう

 

もちろんディタの方が素直な味だと言えますので、誰が作ってもカクテルの味のバランスは取りやすいです。ですが、個人的にはパライソの一癖ある風味も捨てがたいと思います

ネット上ではパライソの方が値段が安い分、風味が劣るという意見が多く見られましたが、私はそうは思いません。パライソの野生的な風味をうまく活かせば個性的な味のカクテルを作ることができます

 

1本だけ買ってみるとしたら、どちらを選ぶかは完全にその人次第ですね。初めてライチリキュールを買うのならば癖のない味のディタがオススメですし、個性的なカクテルを作りたいのならパライソを選ぶのがいいでしょう

もちろんライチリキュールが好きでカクテルにしてよく飲むという方は手元に2本置いてもいいかと思います。飲み比べる楽しみも生まれるのでオススメです

 

 

ライチリキュールで作るカクテル

2つの銘柄の特徴が分かったところで、ライチリキュールで作ることのできるカクテルを紹介したいと思います

ライチリキュールは柑橘類、特にグレープフルーツと好相性です。スタンダードなカクテルの中にもライチリキュールとグレープフルーツジュースを組み合わせたカクテルがいくつもあります

今回はそんな中からいくつか個人的にオススメしたいカクテルを選んでみました。カクテルの種類ごとにディタとパライソどちらを使えばいいのか、という点も自分なりに考えてみましたので、よかったら参考にしてみてください

 

ライチソーダ

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http://picbear.com/media/1440748872728077397_2076732549

 

【レシピ】

ライチリキュール 1/4

炭酸水 3/4

レモン 1/4個

 

グラスに氷を詰めライチリキュールを注ぎレモンを絞る。ステアした後、炭酸水を注ぎ軽く再ステアする

 

まずはリキュールを飲む際の定番とも言えるソーダ割りから紹介します

ライチリキュールと炭酸水を1:3ほどで割れば完成するお手軽な飲み方です

トニックウォーターで割ってもいいのですが、個人的にはスッキリとした風味になるこちらが好みです

カットしたレモンを絞って入れると、より一層爽やかな風味を楽しむことができます

こちらのカクテルはディタとパライソどちらを使っても美味しいのでお好みの方を使って作ってみましょう

 

チャイナブルー

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http://iwamoto-hiroyoshi.com/laboratory/160406/

 

【レシピ】

ライチリキュール 1/4

グレープフルーツジュース 1/4

トニックウォーター 2/4

ブルーキュラソー 1tsp

 

グラスに氷を詰め、ライチリキュールを1/4、グレープフルーツジュースを1/4ほど入れステア。その後トニックウォーターでグラスを満たし軽く再ステア。最後にブルーキュラソーを1tspほど沈める

 

ライチリキュールで作るカクテルで一番人気なのはこれでしょう。見た目も味もとても素晴らしいカクテルです

ライチの上品な甘さとグレープフルーツ、トニックウォーターのほのかな苦味と酸味がよくマッチしています。スッキリとした飲み口ですがフルーティで香りもふんわりと優しい印象

ライチと言えばトロピカルなイメージがありますが、このカクテルは落ち着いた大人の女性のようなイメージだと私は感じます

実際、バーなどでオーダーしているのも女性の方が多いですね。ブルーキュラソーで作られるグラデーションがとても綺麗なのも人気の理由の一つでしょう

ライチリキュールの銘柄はスッキリとした風味に仕上げるためにディタを使うのが一般的です。透明度の高いディタの味わいはこのカクテルとよく合います

 

ディタフェアリー 

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http://seaborne.e-tetora.com/blog/?cat=7&paged=17

 

【レシピ】

ライチリキュール30ml

ラム10ml

グリーンペパーミントリキュール10ml

グレープフルーツ10ml

トニックウォーター Full up

 

トニックウォーター以外の材料をシェイカーに入れシェイクし氷の入れたグラスに注ぐ。その後にグラスをトニックウォーターで満たしミントの葉を飾る

 

あまりメジャーなカクテルではないのですが個人的に好きなカクテルなので紹介をします

チャイナブルーと同じくメインの材料はライチリキュールとグレープフルーツとトニックウォーター。ですがラムとミントリキュールが入ることにより味わいの印象はずいぶん違うものとなっています

ミントリキュールが入ることにより清涼感とハーブ香が加わり、ラムにより飲みごたえのあるカクテルとなっています。個人的にチャイナブルーはしっとりと上品に飲むイメージなんですが、こちらのディタフェアリーは明るくワイワイ飲むイメージです。ミントの爽快感があるので夏に飲みたくなる味ですね

カクテルの名前は”ディタ”フェアリーなのですが、私としてはパライソを使ったものの方が美味しく感じます。ミントの風味は鮮烈なのでディタの繊細な味わいよりもパライソの主張の強い味わいが合っているように思います。ディタで作る場合はライチの風味が埋もれてしまわないように、ディタの分量を減らすかミントリキュールの量を加減してみましょう

 

 

さいごに

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いかがでしたでしょうか?ディタもパライソもどちらも甲乙付け難い味わいであることが分かっていただけたと思います

今まで片方の銘柄しか使ったことが無かったという方はこれを機にもう片方の銘柄も試してみてはいかがでしょうか?

それぞれの銘柄の味わいの特徴を考えてカクテルを作れば、とても素晴らしい味わいになりますよ!

 

 

この他のフルーツ系リキュールのオススメ銘柄については別記事にまとめてあります。

美味しい飲み方も合わせて紹介してますので、ぜひ参考にしてください!

 

www.green-alaska.com

 

自家製アロマチックビターズとオレンジビターズのレシピ

意外にも手軽に自作できるビターズ、お好みの材料で作ってみよう

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前回の記事ではビターズの魅力と使い方を解説しました

 

www.green-alaska.com

 

アンゴスチュラビターズやオレンジビターズを使ったカクテルが複雑で奥深い風味を持つことが分かっていただけたかと思います

 

手軽にカクテルに個性を与えてくれるビターズですが、近年では独自の材料を使い自家製ビターズを作るバーテンダーも増えてきています

やはり自家製ですと自分好みの材料で作ることができ、味の調整が効くところが魅力的です

そこで今回はアロマチックビターズとオレンジビターズ、2種類のビターズの自作レシピを紹介しようかと思います

複数種類のスパイスやハーブを使うので材料を揃えるのが少し大変ですが、作り方は意外にも簡単。ぜひトライしてみてください!

 

 

材料

自家製ビターズを作るにあたってはこちらの書籍を参考にしました

 

 

今回の自家製ビターズは書籍のレシピが基本となっているので細かい分量の記載については割愛させていただきます

興味が湧いたらぜひ書籍を購入してみてください。ビターズのレシピの他にもミクソロジーカクテルの紹介などがありカクテル好きには興味深い内容となっています

もちろん自分で味を確かめながら材料の選定や分量の調整をしてみてもいいかと思います。それこそがホームメイドの醍醐味ですからね

 

ではまずアロマチックビターズの方から材料を見ていきましょう

 

 

 

【アロマチックビターズの材料】

 ・スピリタス

 ・水

 ・オレンジピール

 ・レモンピール

 ・ライムピール

 ・シナモン

 ・コリアンダー

 ・カルダモン

 ・アンジェリカ

 ・リコリス

 ・エルダーフラワー

 ・ダンデライオン

 

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アルコール度数の高いスピリタスを使うことにより、スパイスやピールの成分を効率よく抽出することができます

このレシピでは甘味成分としてはリコリス、苦味成分としては各種シトラスピールとアンジェリカ、ダンデライオンが作用しています

このように複数のスパイスやピールを使用する事によって、アロマチックビターズの良さである複雑で奥深い香りと味を作りだします

単品ではクセの強いスパイスも複数種使う事によりお互いの香りを高め合い、バランスの取れた風味となります。カレーなどを作る時にも活用されるスパイステクニックの1つですね

 

続いてオレンジビターズの材料です

 

 

 

【オレンジビターズの材料】

 ・スピリタス

 ・水

 ・オレンジピール(フレッシュ)

 ・オレンジピール(ドライ)

 ・レモンピール(ドライ)

 ・カルダモン

 ・クローブ

 ・キャラウェイ

 ・シナモンスティック

 

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フレッシュとドライ、香りの出方が異なる2種類のピールを使う事によって深みのある香りに仕上げています

ドライピールはオーブントースターにアルミホイルを敷き、フレッシュのピールを並べ3分ほど加熱した後にそのまま数時間おいて乾燥させて作ります

オレンジのフレーバーが主役なのでスパイスの使用量は少なめ。甘みが付いていない分、シナモンの甘さが際立ちます

 

今回実際に使った材料はこちら↓

 

マスコット シナモン・カシアスティック 4本

マスコット コリアンダーシード 20g

マスコット カルダモン 25g

ナチュラルハーブティー/アンジェリカルート(20g)

ナチュラルハーブティー/リコリス(20g)

ナチュラルハーブティー/エルダーフラワー(20g)

神戸アールティー ダンデリオン 20g Dandelion ダンデライオン 西洋たんぽぽ ハーブ スパイス 調味料 業務用

マスコット クローブ 20g

マスコット キャラウェイシード 30g

 

 

作り方

アロマチックビターズとオレンジビターズでは少し作り方が異なります。これは使用している材料の特性を活かすためです

アロマチックビターズの方は材料を煮出してスパイスの香りを引き出し、オレンジビターズの方は熱を加えずフレッシュな香りを保持させます 

 

 

【アロマチックビターズの作り方】

1. オレンジ、レモン、ライムの皮を包丁などで薄く削ぐ。果肉と皮の間の白い部分が入らないように注意する。カルダモンは軽く砕く

2. 手鍋に水以外の材料を入れ、火にかける。沸騰して1〜2分で火を止める

3. 余熱を冷ましてから水で希釈する。そのままスパイスやピールごと瓶に移し、3日間保管する

4. 出来上がったものをコーヒーフィルターなどで濾して完成

 

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材料を煮出すことでスパイスやピールの風味を抽出させ香り高い味わいに仕上げます

材料を漬け込んだ後はこまめに味を確かめて好みの段階でスパイス類を取り出しましょう。目安は3日間です

 

 

 

【オレンジビターズの作り方】

1. オレンジとレモンの皮を包丁などで薄く削ぐ。果肉と皮の間の白い部分が入らないように注意する 。カルダモンは軽く砕く

2. ドライピールを作る。オレンジとレモンの皮をオーブントースターで数分加熱し、そのまま数時間乾燥させる

3. スピリタスをアルコール度数60度程になるように水で希釈し、材料を瓶に入れる。3日間ほどの冷暗所で保管する

4. 各種ピールのみを取り出し、さらに3日間保管する

5. 出来上がったものをコーヒーフィルターなどで濾して完成

 

 

こちらは火を使わず漬け込みのみでオレンジの香りをじっくりと引き出します

雑味の無い澄んだ味に仕上げたいので、各種ピールを作る際に白い部分が付かないように注意してください

 

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材料を漬け込む際は直射日光の当たらない涼しい場所で保管しましょう

不安な方は冷蔵庫で保管してもOKです

 

 

味の感想

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出来上がったビターズです。左がアロマチックビターズ、右がオレンジビターズとなっています

ビターズボトルに入れるとやっぱり雰囲気が出ますね。使う際もとても便利です

 

まずアロマチックビターズの方からそのままで味見

鼻腔をくすぐる芳醇で複雑な香りがします。多国籍料理のような、スパイシーで癖になりそうななんとも言えない香りです。エルダーフラワーのマスカット香とカルダモンのエキゾチックな香りで爽やかなニュアンスも出ています

味はそこまで苦味を感じず、リコリス由来だと思われる甘味の方を強く感じました。これでしたら他にも苦味成分となるスパイスやハーブを足してもよさそうですね。次回に作る時はレシピを調整してみたいと思います

 

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ジントニックに2〜3ダッシュ程入れて入れて飲んでみました

口当たりなどの飲んでいる時の印象にあまり差はないですが、グラスに顔を近づけた瞬間にスパイスのアロマがふわっと香ります。

その芳醇な香りは余韻にも顔を覗かせ、フィニッシュが長くなり、なんの変哲も無いジントニックがとても飲みごたえのあるカクテルへと変貌しています

あとを引く感じというか、これはハマりそうな味わいです

 

 

続いてオレンジビターズの方をまずはストレートで味見…

…これは凄いですね!市販のオレンジビターズより香りの強さやフレッシュさが遥かに上です!

味の方も程よく苦味があり、凛としていて澄んだ印象の味です。これは色々なカクテルに応用できそうです

 

こちらもアロマチックビターズと同じくジントニックに入れて飲んでみました

こちらはライムの清涼感をオレンジの香りが後押ししていて、とても爽やかな味となっていますね!

オレンジの味はほとんど感じられないのですが、香りには強烈なオレンジ感。フレッシュなオレンジをふんだんに使ったカクテルに勝るとも劣らずの香り立ちの強さです

 ジントニックにはアロマチックビターズの方が合うかと思っていたのですが、私としては圧倒的にこちらのほうが好みです

正直オレンジビターズの方はスパイスを色々揃えたからこっちも作ってみるか、と半ばオマケのような感覚で作ったのですが、これは嬉しい副産物でした!

 

 

さいごに

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いかがでしたでしょうか?自家製ビターズを使ったカクテルが市販のもの以上の素晴らしい味や香りを持つことが分かっていただけたかと思います

一杯のカクテルにこだわりを持ちたい方、自分の店のウリとなる個性的なカクテルを作りたい方、色々なビターズをつい買いそろえてしまうビターズオタクの方などなど…美味しいカクテルを作りたいという意欲のある方はぜひ作ってみてください!

 

基本のカクテル「モスコミュール」作り方にこだわってみよう

モスコミュールとは 

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https://stellarosawines.com/moscow-mule-with-a-stella-rosa-twist/

 

モスコミュールはウォッカとジンジャーエール、ライムジュースで作るカクテルです

グラスにウォッカを30mlほど注ぎ、ライムを絞る。そこにジンジャーエールを注いで混ぜればあっという間に完成します

ジンジャーエールのコクとライムの酸味がよく調和しており、そこにウォッカが加わることによってボディも出てきます

シンプルながら味のバランスの取れたとても美味しいカクテルです

 

手軽に作ることができるのがウリの1つとも言えるこのカクテル。知名度も高く、居酒屋などで味わったことのある方も多いはずです

度数が低めで飲みやすい味なので「居酒屋などでお酒覚えたての大学生がよくオーダーする甘ったるいカクテル」といったような少しネガティブなイメージを抱いている方も中にはいるかもしれませんね

ですが実は意外とこだわり甲斐のあるカクテルでもあるのです

この記事ではモスコミュールの美味しい作り方、味を高めるための材料の選び方などを解説していこうかと思います!

 

 

実はモスコミュールにはもともとジンジャーエールが使われていませんでした。代わりに使われていたのは…

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そもそもこのモスコミュール、昔のレシピではジンジャーエールは使われてはいませんでした

その代わりに使用されていたのはジンジャービアという飲み物です

 

ジンジャービアとは生姜を柑橘類、水、砂糖とともに発酵させて作られます

ジンジャーエールと同じく炭酸が入っていますが、こちらは発酵によって発生した天然の炭酸です

糖分がアルコールに変わるため度数も2〜3%ほどになります(注:現代で販売されているジンジャービアはノンアルコールのものがほとんどです)

味はジンジャーエールと比べると甘みが少なめでとにかく生姜の風味が強烈です

ジンジャービアを使ったモスコミュールの味は甘さが控えめで現代のレシピで作ったものと比べるとずいぶんドライな印象となります

 

モスコミュールはシンプルなカクテルですが、材料の選択によって飲んだ時の印象がガラリと変わります

ジンジャーエールに限らずウォッカの銘柄や作り方にもこだわれば、バーのウリにもなり得る個性的な味のモスコミュールが完成します

 

 

モスコミュールの作り方、美味しく作るためのコツ

f:id:makersmark3565:20170904230046j:plain http://www.inspiredtaste.net/26610/classic-moscow-mule-recipe/

 

モスコミュールの基本の作り方は次の通りとなります

 

1.グラスに氷を詰めウォッカを1/4程度注ぐ

2.1/4にくし切りにしたライムを絞り、グラスに落とす

3.十分にステアをし、その後にジンジャーエールまたはジンジャービアを注ぎグラスを満たす

4.最後に炭酸が抜けないように軽くステアする

 

最後のステアは慎重に行うように気をつけなければならないですが、それ以外は特に難しいこともなくシンプルなレシピです

ジンジャーエールの強い風味が前面に出るカクテルなので細やかな技術の差による味の違いは出づらいとも言えます

そうなるとあまりこだわる余地がないように思えるかもしれないですが、味を高めるために定番かつオススメの方法があります

それは銅製のマグカップを使用することです

 

 

銅製のマグカップというと現代ではほぼ使われていませんが、オーセンティックなバーには常備されていることが多い道具です

なぜわざわざ時代遅れとも言える道具を使うのか?それには2つの理由があります

 

その昔、バーでモスコミュールを提供される際には銅製のマグカップがよく使われていました

その理由はウォッカのメーカーがプロモーションのために広めた、禁酒法時代にお酒を飲んでいることをカモフラージュするために広まった、など様々な説があります

現在でもバーで銅マグがよく使われるのはそうした昔の文化へのリスペクトのためというのが第一の理由です

あえてクラシックな道具を使うことによりレトロな雰囲気を演出できるのでオーセンティックバーのような場所では特に重宝されています

 

第二の理由はやはり味のため

銅マグは熱の伝導率に優れているためカクテルがよく冷え、口をつけた時のひんやりとした感触は清涼感の演出に一役買ってくれます

特に夏場なんかはキンキンに冷やした銅マグで飲むと堪らないです

冷たさで頭は冴え渡りとてもスッキリした気分でバーでの時間を過ごすことができます

 

自宅で作る際も銅マグを1つ持って置けば最高にクールなモスコミュールを堪能することができます

モスコミュール以外にもスカイボールのようなカクテルやアイスコーヒーなどを楽しむのにも最適です

興味が湧いた方は1つ手元に持っておいてみてはいかがでしょうか?

 

 

オススメのウォッカの銘柄

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http://yoru-cafe.com/21/

 

モスコミュールといえばスミノフで作るものをイメージする方も多いですが、極端に品質の悪いものでない限り好みの銘柄を使用するのがいいでしょう

むしろグレイグースやシロックのようなプレミアムウォッカを使用して作るのは個人的には少し勿体無いかな、という感覚があります

というのもモスコミュールに使われるジンジャーエール、またはジンジャービアは生姜の風味が強く、プレミアムウォッカのような繊細な風味をかき消してしまう恐れがあるからです

なので700ml 1000円台ほどののスタンダードで癖の無い味のウォッカを使うのがオススメです

ストリチナヤアブソルートといった雑味の少ないものならなんでも問題無いかと思います

個人的なオススメは澄んだ味が特徴のスカイウォッカですね。キリッとした爽快な風味がモスコミュールとはよく合います

 

 

 

ジンジャーエール、ジンジャービアの銘柄

次にモスコミュールの味の決め手となるジンジャーエール、ジンジャービアの選定について見ていきましょう

ウォッカは雑味の無い無難な銘柄を使うことをオススメしましたが、ジンジャーエールはモスコミュールの味の大部分を占める要素

なのでこだわるのならここかな、と私は思います

ジンジャーエールとジンジャービア、それぞれで私のオススメの銘柄を選んでみたので紹介したいと思います!

 

ジンジャーエールのオススメ銘柄 

まずジンジャーエールを使う場合。やはりウィルキンソンの瓶入りのジンジャーエールを使うのがベターだと言えるでしょう

 

 

スタンダードなものと辛口タイプのもの、2つのバリエーションがありますが、どちらも生姜のフレーバーが鮮烈でモスコミュールをキレのある美味しい味に仕立て上げてくれます

なので辛さのお好みに応じてどちらかを選んで使うのがいいかと思います

定番にして最高峰。迷ったらこちらをベンチマークとして使用するのがいいでしょう

 

私のオススメは「g」表記のラベルが目印の辛口タイプです

初めて飲んだときは「これはあまりにも刺激的すぎる!」と感じるかもしれないですが、慣れてくるとこの辛味がクセになってきます

バーでよく使われるのもこの辛口タイプなので、本格的な味を目指したいという方はぜひ一度おためしください!

 

ジンジャービアのオススメ銘柄 

続いてジンジャービアを使う場合。こちらも様々な銘柄がありますが、個人的なオススメはフェンティマンスのジンジャービアです

 

 

海外のバーでモスコミュールを作る際によく使われている銘柄で、生姜の他に数種類のハーブやスパイス類を原料として作られています

かなり飲みごたえのある重厚な味で生姜もかなり効いています

ジンジャーエールと違い甘味が少ないので最初に飲んだ時は少し戸惑うかもしれませんが、これで作ったモスコミュールはドライで香り高いとても素晴らしい味になります

あまり一般には流通していないので入手するのは少し難しいのですが、酒屋などで見つけた際はぜひ手にとってみてもらいたいです

 

その他の銘柄ですと本格派トニックウォーターで有名なフィーバーツリーのジンジャービアもオススメです

 

 

こちらは前述の2銘柄とは少しベクトルの違う、上品さを感じる味です。炭酸も控えめなのでゆっくりと嗜みたい時なんかはこちらの方が雰囲気が出ると思います

ジンジャービアと銘を打っていますが、ジンジャーエール寄りの甘味のあるフレーバーです

辛口すぎるのは苦手!という方にはこちらの銘柄がベストでしょう。そのまま飲んでもとても美味しいですよ

 

 

自家製ジンジャーウォッカを使う

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モスコミュールを作る際にぜひ試していただきたいのがこちら

ウォッカに生の生姜を漬け込んで作る自家製ジンジャーウォッカです

 

作り方は煮沸消毒して乾かした瓶によく洗って水分を拭き取った生姜を皮付きのまま容器に入れ、その2倍量ほどのウォッカを注ぎ1ヶ月ほど待つだけ

わざわざ別の瓶を使うのがめんどくさいという方はウォッカの瓶に生姜を細切りにして入れてもOKです

ただ刻んだ生姜を使うと早く出来上がる反面、ウォッカに濁りが出てくるので注意です

 

使用する生姜の種類は一般的な根生姜を使ってもいいですが、季節物の新生姜を使うとより香りがフレッシュになります

この自家製のジンジャーウォッカを使ったモスコミュールはフレッシュな生姜のフレーバーと辛味がなんとも刺激的で堪らない味わいです

モスコミュールというありふれているカクテルがプレミアムな唯一無二のカクテルとなります!

 

味も調整が効き、個性が出せるので最近ではバーで自家製のジンジャーウォッカを使ったカクテルを提供しているところも出てきていますね

生姜の他にもシナモンやクローブなどのスパイス、蜂蜜を少量加えても美味しいです

合わせるジンジャーエールの味との相性を考えて、生姜の量や甘みを調整してみましょう

 

 

さいごに

基本のカクテルながら奥の深いモスコミュール

このように材料や作り方をこだわれば、飲んだ人の印象に強く残る素晴らしい味のカクテルになります

手軽に作って気軽に味わうのもいいですが、たまには少しこだわりを持って作ってみてはいかがでしょうか?

こだわりのカクテルとともに過ごす時間は、あなたにとって特別なひとときとなることでしょう!

 

苦味酒「ビターズ」の魅力と使い方【カクテルの幅が広がる】

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こんにちは、scarlet@alaska_nomilog)です。

 

自宅で、カクテルを作っています。

ビターズは、スパイスから自作しちゃうくらい大好きです。

 

今回は、苦味酒「ビターズ」について書いていきます。

 

 

この記事を読むと、

  • ビターズとは何なのか?
  • ビターズの使い方とカクテルレシピ
  • おすすめのビターズ

を、知ることができます。

 

使いこなせば、いつものカクテルはより味わい深く。

レシピの幅も、ググッとひろがります。

 

使い方を見ながら、その魅力に触れてみましょう。

力強いスモーキーな味わいが特徴 - タリスカーのオススメの飲み方について解説

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https://talisker-online.jp/life_with_talisker/isleofskye_trip02/

 

タリスカーはスコットランド、スカイ島で製造されるシングルモルトウイスキーです

スカイ島は1700k㎡ほどの小さな島ですがスコットランドの中では2番目に大きな島です。豊かな自然を有しており、島の情景はまさにダイナミックの一言。ダンヴェガン城のような歴史的建造物や古代のモニュメントも存在しており、文化遺産としての側面でも興味をそそられるロケーションです

 

そのような環境下で作られるタリスカーですが、味の方もインパクトの強いものとなっています

潮の香り、スパイシーな味、強いスモーク香などが特徴で数あるウイスキーの中でも個性的な味わいを持っています。ボウモアやラフロイグなどに代表されるアイラモルトに近い味わいとも言えますが、個人的には少しニュアンスが違うようにも感じます。アイラモルトよりも攻撃的でストレートな、いい意味でわかりやすい味わいといったところでしょうか

塩気や強いスモーク香に隠れて、熟成に使用したバーボン樽とシェリー樽由来と思われる甘さもかすかに感じます。第一印象は攻撃的の一言ですが飲み進めていくうちに華やかで繊細な側面に気づくことができるというのも面白いところです

 

 

飲み方別の味の解説

例のごとくさまざまな飲み方でタリスカーを飲んでみました

今回レビューするのはタリスカー10年。さまざまなバリエーションが展開されているタリスカーの中でもっともスタンダードな銘柄です

 

やはりどの飲み方でもスモーキーな香りが全面に出て、やや癖の強い味わいだと感じます。ただその分、その荒々しい風味に虜になった方はこのウイスキーから離れられなくなる、そんな魅力を持つモルトだと思います

スモーキーなウイスキー、特にアイラのウイスキーが好きな方は試す価値のある銘柄です

それでは私個人が印象に残った飲み方についていくつか紹介していきたいと思います

 

ストレート

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https://whiskyreviews.net/2016/02/09/talisker-10-year-old/

 

グラスに注ぐと、タリスカーの特徴であるスモーク香がふわりと漂います

口当たりはサラッとしていて比較的スムース。しかし刺激的なスパイシーさがあります

味の方は甘みよりも塩気、苦味を強く感じる印象。男性的で力強い味わいといったところです

香りの方はやはりスモーキーさが際立っており、樽香やモルトの香りはやや控えめ。シンプルでメリハリが効いた分かりやすい香りだと感じました

ストレートで飲むとアルコールの当たりも強めなので万人に勧めることのできる味わいとは言えませんが、ガツンと力強い味わいが好みの方にはうってつけだと言えます

じっくりとタリスカーの潮の香りとスパイシーな味わいに浸りたい方はストレートで飲むことをオススメします

 

水割り

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https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13118284/

 

水割りにしてもタリスカーの強い個性は健在です

この飲み方ですと後味に特色が出てきます。ストレートで飲んだ時にも感じられたスパイシーな風味が口の中に鮮やかに残り、なんとも爽やかな気分にさせてくれます

これは他のウイスキーの水割りでは中々体験できないタリスカーの個性と言えます

 

加水されたことで香りも拡がりスモーキーさも際立ちます

ただ味のほうは甘めの風味がよく出てくるようになります。それにつられてスモーク香の奥に潜んでいたカラメルのような香りも全面に出てきて、ストレートで飲んだときとはずいぶん印象が変わってきます

刺激的だが上品な甘さもある、なんとも忘れがたい味わいの水割りだといえるでしょう

 

ハイボール

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https://talisker-online.jp/life_with_talisker/tag/%E9%A3%B2%E3%81%BF%E6%96%B9/

 

色々な飲み方を試してみて1番印象に残ったのがハイボール。タリスカーのハイボールにはファンが多いと聞いていましたが納得の味わいでした

ソーダで割ることによりドライさが強調。炭酸の反発により香りにも複雑さが増しています

なによりスモーキーさと苦味、甘み、酸味のバランスの調和が素晴らしい。タリスカーのウリである男性的ともいえるパワフルな味わいを十二分に堪能することができます

このタリスカーのハイボールを飲んで思い浮かべるのは荒波の中を航海する船のような緊迫感溢れる光景でしょう

それほどまでに刺激的、爆発的な味わいを持っていると私は思っています

 

作る際はタリスカー1に対して炭酸水3ほどの割合にするのがベターです。濃い目で作ることによって刺激的な味わいに拍車がかかりますが、それがまた堪らない

もちろんこれは私個人のオススメの割合というだけなので、1:4や1:5の割合で作っても問題ありません。強い個性は炭酸水を少し増やした程度では無くならず美味しく頂くことができます

少し変化球的な作り方としては黒コショウをトッピングするというのもオススメです。タリスカーの持つ、スパイシーな香りを引き立て味わいにもアクセントが生まれます。

挽き立ての香りのいいものを仕上げに振りかけてみましょう

 

バランタインやジョニーウォーカーのハイボールに近い味わいを持っていますが、より個性的なパンチの効いた味わいだと感じます

タリスカーを飲むのならこの飲み方で決まりだ、と自信を持って勧めることができる完成度の高さがあります

刺激的な味わいのハイボールは、ほのかな甘みのあるナッツ類とも良く合います。おつまみが欲しい気分の時はぜひ試してみてください。筆者イチオシです!

 

 

さいごに

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http://colorflair.exblog.jp/13314020/

 

刺激的な味わいを持つタリスカーの魅力について解説してみました

タリスカーのバリエーションとしては前述の通り10年熟成のものが基本となりますが、より刺激的な味わいを求める方にはタリスカーストームという銘柄もオススメです。こちらはタリスカーの個性である潮の風味やスパイシーさを際立たせた銘柄。まさにその味わいは嵐のごとく。私が初めて飲んだのはバーでのことでしたが、思わずその刺激的さに笑ってしまうような忘れがたい味です

 

ウイスキーと言えばどこか知的なイメージが先行しがちですが、タリスカーはそれとは少し異なるワイルドなイメージ。たまには気取らず、本能的に、このモルトを味わってみてはいかがでしょうか?

 

 

 

「ミクソロジーカクテル」とは何か?その技法について紹介します

ミクソロジーカクテルとは?

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現代に入り、めざましい進化を遂げる飲食業界。

それは、アルコールの世界でも例外ではありません。

現代のバーシーンではミクソロジーカクテルと言われるものが流行しています。

 

ミクソロジーカクテルとは今までにない材料、調理技術で作られるカクテルのことです。

 

その技法を使って作られたカクテルの魅力は、なんといってもその独自性にあります。

それでは、ミクソロジーカクテルにはどういったものがあるのか?

今回は、その技法について紹介をしていきたいと思います。

 

 

リキッドナイトロジェン

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https://bar-zolddich.com/archives/933

 

リキッドナイトロジェンとは液体窒素のことです。

その名の通り液体窒素を使いカクテル材料を氷結させて、フローズンカクテルを作る技法のことを指します。

 

大きなボウルにカクテルの材料を入れ、液体窒素を注ぎ、材料を氷結させる方法が一般的。

それを混ぜると液体窒素が気化し、冷やされた材料が残るので、それを食べるカクテルとして提供します。

 

この技法を使う利点は、濃い味わいのカクテルを作ることができること。

通常のフローズンカクテルは、クラッシュドアイスを使うため、どうしても水っぽくなってしまいます。

 

一方、リキッドナイトロジェンの技法を使うと、氷などを使わないためアルコール感のある濃い味わいのフローズンカクテルを作ることができるというわけです。

 

この技術を使って作られる代表的なカクテルはフローズンモヒート。

材料は通常のモヒートとほぼ同じですが、仕上がりは全くの別物。

口溶けが滑らかな上質なジェラートのようなカクテルとなります。

通常のモヒートよりもミントとライムの香りが強く感じられ、ラムのアルコール感も強めです。

 

初めて口にした時の衝撃はなかなかのものでした…これが次世代のカクテルなのか、と驚愕した覚えがあります。

 

エスプーマ

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http://www.schoentrinken.at/gin-tonic-mit-lime-espuma/

 

エスプーマとは特殊な器具で材料を泡状にする技法です。

スペインのレストラン「エル・ブリ」のシェフが料理に使用した事で話題を集め、画期的な手法として世界中に広まっています。

 

泡のソースを使用した料理をテレビやネットなどで目にしたことのある方もいるのではないでしょうか?

その泡が近年では料理だけではなく、カクテルにも応用されるようになったのです。

 

エスプーマを使うことで口当たりを軽くするという効果もあるのですが、味の感じ方も変わるのが面白いところ。

 

泡になった材料は舌に触れる表面積が大きくなりますが、中に空気を含んでいるため質量は当然少なくなります。

そのため塩気や甘みなどの味が、含まれている成分以上に強く感じられます。

つまり、砂糖やシロップの量を抑えた薄めの味つけでも味が濃いように感じるのです。

 

そのおかげで塩気や甘み以外の要素、つまり材料の風味や旨みなどがハッキリと感じられるようになります。

味付けの影に隠れていた繊細な風味もクッキリ。

なおかつ甘みや塩気も十分感じることができます。

 

塩のエスプーマなどが面白い例ですね。

エスプーマを乗せたブラッディーメアリーを口に含むと、まずは強い塩気を感じます。

ですがその味は一瞬で消え、後から口に入ったトマトの風味がとてもフルーティに感じられます。

 

塩のエスプーマの味で舌がリセットされてトマトの甘みが強調された、というわけです。

これが普通の塩で味付けされたものなら、強すぎる塩気で味のバランスは崩れていたことでしょう。

 

スローイング

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https://www.broadsheet.com.au/sydney/food-and-drink/200-years-lagavulin-scotch--syd

 

スローイングとはステア、シェイクに次ぐ新たな材料のミックスの方法です。

 

簡単なやり方としては、まずボストンシェーカーとストレーナーを用意します。

そしてパイントグラスにミックスする材料をすべて入れ、ティンには氷を入れます。

ティンにストレーナーをはめ、顔の位置ほどの高さから腰の位置ほどに持ったパイントグラスに落とし入れます。

そしてまたティンに戻す。

 

この作業を5〜6回繰り返して、材料が冷えたら完成です。

ただ材料を行ったり来たりさせているだけに見えるかもしれませんが、液体を落とすことによって揮発成分が飛び、材料に空気が混ざります。

これによりカクテルがまろやかな味になり、香りも立つというわけです。

 

この技法を使って作られる代表的なカクテルはブルーブレイザー。

ウイスキーに熱湯と砂糖を加えて、スローイングをしたカクテルです。

 

面白いのは、混ぜた材料に火を付けてスローイングするところ。

青い炎がマグを往復する様子は、パフォーマンスとしても見応えがあります。

 

インフュージョン

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インフュージョンとは果物やハーブ、スパイスを液体に漬け込む技法です。

お酒を使う場合は、いわゆる漬け込み酒。

日本古来の果実酒、梅酒もインフュージョンの一種となります。

 

今までに紹介した技法に比べて簡素ですが、その可能性は無限大。

漬け込む材料次第で、様々な味の自家製リキュールを作り出すことができます。

 

インフュージョンを使って作られたカクテルはまさに世界に1つだけのオリジナルレシピ。

昨今は、カクテルにもオリジナリティが求められる時代です。

自家製のリキュールを使ったカクテルを作ることは、この時代に適応するために最適な方法だと言えるでしょう。

 

私もこれまでにインフュージョンで色々な自家製リキュールを作っています。

作り方をまとめてあるので、興味が湧いたら目を通してみて下さい。

 

 【バラの漬け込み酒】自家製ローズリキュールの作り方と美味しい飲み方を紹介 - NomiLOG

 【自家製カルーア】ラムとウォッカでコーヒー酒を作ってみました - NomiLOG

twitterで話題のいちごウイスキー。色々な銘柄で作ってみました - NomiLOG

 

スフェリフィケーション

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http://www.molecularrecipes.com/molecular-mixology-class/

 

スフェリフィケーションとは科学物質を使い、カクテル材料を球状に変化させる技法です。

 

できたカクテルは、さながらイクラのような出で立ちに。

その見た目からスフェリフィケーションで作られたカクテルはキャビアカクテル、なんて呼ばれたりもします。

 

完成したカクテルは、まさに食べるカクテル。

プチプチと小気味よい弾力があり、噛み締めるとカクテルの味が一斉に口の中に広がります。

なんとも心地よい楽しさがありますね。

 

単体で食べるだけではなく、通常のカクテルに入れてアクセントを加えたりと、応用の幅も広いです。

 

スモーク

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https://www.pinterest.jp/onealdwych/the-lobby-bar/

 

文字通り燻煙を使ってカクテルに燻香を付ける手法です。

 

ハンディタイプのスモークマシンを使ってカクテルに煙を振りかけて風味を付けます。

デキャンタに煙を閉じ込めたり、シェイカーに煙を入れて一緒にシェイクしたりと、その方法もさまざまです。

燻煙材の種類によって風味がガラリと変わるのも面白いところ。

 

この技法を使って作られたカクテルは、なんとも言えない香ばしい風味をまといます。

なんで燻製の香りってこんなに魅力的なんでしょうか…。

太古の野生の記憶が呼び覚まされるのでしょうかね?

 

ちなみにスモークと相性のいい材料は限られてきます。

生クリームなどの乳製品やウォッカなどは、薫香が乗りやすいのでよく使われますね。

煙の風味とよく馴染むのはフルーツならリンゴ、お酒ならバーボンなどのブラウンスピリッツ。

ネグローニをスモークしたレシピなんかも見たことがあります。

 

 

ミクソロジーカクテルに挑戦したい方はレシピブックを読んでみましょう!

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ミクソロジーカクテルは専用の機器を使って作られるものがほとんど。

ですが、自宅で再現できるものも中にはあります。

 

液体窒素やエスプーマの道具を揃えるのは、少し現実的じゃないですが… (笑)

スモークやインフュージョンなら比較的、お手軽に作ることができますよ。

 

自宅でミクソロジーカクテルに挑戦してみたい!

という方は、ミクソロジーのレシピブックを読んでみてください。

 

私が読んでみて「良かったな」と思ったのは次の3冊。

 

いしかわあさこ氏編集の「The art of advanced cocktail」

こちらは、ミクソロジー技術全般についてレシピ付きで詳しく解説してあります。

 

 

同じくいしかわあさこ氏編集、「Standard cocktails with a twist」

こちらは、スタンダードカクテルを元にした斬新なアレンジレシピが沢山載っています。

 

 

最後に「Mixology cocktail」

こちらは、人気のバーで実際に提供されているカクテルが多数登場します。

 

 

まず最初に選ぶのなら、「Mixology cocktail」がオススメでしょうか。

特別な道具がなくても作れるレシピが沢山載っていますので。

 

とりあえずは気になった本に目を通してみて、まずは作れそうなものからチャレンジしてみてください!